第15話 解散と帰宅
「今日は有難うございました!また遊びましょうね!」
「今日はお二人のおかげでとても有意義な時間を過ごせました。また誘っていただけますと幸いです。」
二人はそれぞれの謝意を述べ柊さんの迎えの車に乗り帰って行った。
「俺らも帰るか颯。」
「そうだな。」
二人で自転車に乗りながら走り出す。
「それにしても一人暮らしとは思い切ったなぁ。どういう心境の変化なんだ?」
「単純に自立かな。あとどうせ卒業後は大学に行かずに働くし高校と同時に家から出るのもいいと思ってね。幸いにも金は中学時代に作れたし。」
「なるほどな。お前はやっぱすげーよ。俺なんてまだ将来の事なんて考えてないからさ。」
普通の中学生はそうだろう。
白銀颯は普通じゃない。
何せ既に社長業務を行なっているのだから。
「焦る必要なんて無いだろ。まだ中学卒業したばっかだし。将来的に仕事が決まらなかったら俺が斡旋してやるよ」
そんなことを告げると一瞬目を丸くした秋也はニコッと笑って
「俺はお前と対等な親友でいたいからそうならないように頑張るよ」
その言葉は金に群がるやつらからは出てこない言葉だろう。
だからこそ信頼に足ると俺は思うのだった。
秋也と別れて暫く走ると家に着いた。
「ただいま。」
「あらお帰り。晩御飯は?」
「食べるよ。その前に風呂に行ってくるから。」
「はいはい。そういえばお父さんが貴方に話があるから、明日は空けとくようにって言ってたわ。」
「父さんが?珍しいことがあったもんだ。わかったよ。」
父親は大きなグループの長だ。
当然ながら忙しい。
白銀颯の記憶を覗き見るが、空けておけと言われた記憶はない。
まぁだが仕事に関する話ならあり得る。
そこまで考えてどうせ明日にはわかるんだからと頭を切り替えた。
その後は風呂に入り、晩御飯を食べ、自室に戻るのだった。
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