第8話 ヒロインたちとの初対面
「本当に助かりました!有難うございます!」
茶髪ボブの女の子。ヒロインの一人である有原香織である。
運動神経抜群の元気っ子。
もう一人との対比でスタイルは見劣りするが、顔面偏差値が異常に高い。
彼女は誰にでも分け隔てなく接し、クラスのムードメーカーとして3年間クラスを明るくしてくれる。
そんなだからクラスの中でも人気が高いキャラとしてデザインした。
「危ないところを助けていただき有難うございます。」
腰まで届く長く綺麗な黒髪と白い肌。こちらが二人目のヒロインである柊白雪。
スタイル抜群な上顔面偏差値も高い。
白銀グループと対をなす柊グループの一人娘で運動神経は壊滅的だが頭が物凄くいい。
物腰は柔らかく丁寧。いいところのご令嬢の雰囲気が見て伝わる。
誰にでもと言うわけではないが、気に入った相手には気安く接する。
大手のグループの娘さんなので交友関係を広げる事は本人はあまりしない。
人間関係を広げれば色々な面倒が増えるから仕方ない。
それは同じ境遇の白銀颯もよく理解しているので、しばしばただの相談相手として付き合っていくことになる。
「気にしなくていい。自分のテリトリーで暴れている小者がいたから嚙みついただけだから。ところで君たちは二人で買い物かい?よかったら男除けにこのイケメンを派遣するぞ?」
ぞんざいに後ろに指を指しながら後ろのイケメンを紹介する。
「紹介が雑だなぁ。君の手柄なのに何故俺が派遣されなくちゃならないのかわからないよ。中原秋也です。そこの白銀颯の親友です。宜しくね。」
完璧なイケメンスマイルである。このイケメンスマイルで二人が一目ぼれするのだ。
ちらっと有原さんを見ると顔が真っ赤である。堕ちたな。うん。
柊さんの方も一応確認するとなぜかこっちをガン見してる。
おかしい。解せぬ・・・。でもまぁいいか。
俺はただサポートするだけだ。
「是非一緒に行動させていただきたいです!ここにきてもうナンパが4回目で疲れていたので・・・。白雪ちゃんもいいよね!?」
「はい。そちらがよろしければご一緒させていただきたいです。」
どうやら話は決まったようだ。
「じゃ自己紹介もかねて昼ごはんでもどうだ?」
ナンパ撃退で時間を使った為、もう11:30になるところだった。
とりあえず無難に昼飯に誘ってみた。
後は主人公に上手い事をやってもらって、俺は俺としてこの世界の中に慣れていかねばならない。
この二人とも親友の恋の相手として付き合いが長くなる。
最終的にどちらを選ぶと言う事は明記していない。だがほぼ香織が選ばれるだろうと思う。
見た目で言えば圧倒的に白雪なのだが、彼女の家は一般人の手に負えない。
となればこの子を救える男を当てがう必要がある。
それは彼女を理解しなければ無理な事だ。
そう言う打算からくる提案に、二人は顔を見合わせて頷いた。
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