第18話

そして今日もまた1人の男が洋館にやってきた。


主人はいつもの通り出迎えた。


「ようこそいらっしゃいました」


「はい、来ちゃいました」


男はそう答えた。


男はふざけた感じだが真面目らしい。


主人は気にせず食堂に男を案内する。


男は食堂に入りテーブルの上の食事を見るなり言った。


「こんな豪勢なもの毎日頂いてるなんて羨ましい」


主人はそれほどでもと苦笑いしている。


主人と男は席に付き食事を始める。


「凄い!!まるで本場で食べているみたい!!」


男は言った。


主人はありがとうございますと返すと食事を続けた。


「こんな贅沢夢みたいだ」


男は言った。


主人は苦笑いしている。




主人と男は食事を終えゲーム会場に向った。


男はゲーム会場に入るなり言った。


「わー広い、凄いですね」


主人は相変わらず苦笑いしている。


そしてゲームが始まろうとしていた時男は満面の笑みで言った。


「このゲームの参加者は負けると死ぬんですよね?じゃぁ僕が勝ったら主人に死んでもらおうかな、そして僕が主人になる」


主人は強張った顔で分かりましたと言った。


「面白くなってきたぞ」


男は言った。


そしてゲームが始まった。


男の得意なゲームはダンスだ。


出題者が踊ったダンスを間違えなく踊るというゲームだ。


「かんたんかんたん♪」


男は余裕で言った。


主人も負けてはいない。


「どうですか?負けたら死ぬという気分は?」


男は主人に聞いた。


主人は悪くないと答えた。


男は余裕で踊っていく。


いつもとは逆だった。


そこで主人はようやく今までの参加者の気持ちを理解した。


負けていった者たちはこんな気持ちだったのかと。


主人は男に勝てる気がしなかった。


男の余裕な笑顔を見ているだけで腹ただしかった。


自分は本気なのに相手はそうでもなく見える。


腹が立つのと絶望が押し寄せる。


あぁ、私では勝てないのだと。



そして主人は降参した。


「あれ?もう降参なんですか?まだ始まったばかりなのに」


男は少し残念そうに言った。


ゲーム開始から3時間近く経っていた。


主人は初めて自分を超えるバケモノを見た。


そして主人は手を叩く。


お付きのものが何かの薬を運んできた。


主人は迷いなくそれを飲んだ。


「カハッ…」


主人は血を吐き倒れた。


毒薬だったのだ。


主人は最後の力を振り絞り男に言った。


「…じご…くを見…ろ…」


そして主人は交代した。

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