第39話 お昼ご飯探し

テントに戻るとソフィーとユキちゃんが一つのタオルケットを2人で一緒にかけて眠ってるじゃないですか!まったく…………………可愛いなぁ♡


「セラ、お昼ご飯ってどうする?」


「そうですねぇ、せっかくですし屋台で買うのが良いのでは?」


「そうよね。じゃあ……………」


「うぅ〜ん………………あれ?寝ちゃった?…………………って、うわっ!?」


セラにソラちゃんを探して来てもらおうとしたら私たちの気配に気づいたのかユキちゃんが目を覚ました。


「ふふっ、おはよう。お留守番ありがとうね」


ユキちゃんが目を覚まして体を起こしてもソフィーは目を覚まさなかった。ソフィーがここまで熟睡してるとよっぽど楽しかったのかな?


「お昼ご飯は屋台から買ってこようと思ってるんだけど、一緒に来る?」


「あっ………………いえ!このままソフィア様と一緒にいます。気にせず行ってきてください!」


「そう、わかったわ。あ、そうだ、お姉ちゃんどこ行ったかわかる?」


ソラちゃんを探そうにも場所がどこかわからなかったら意味がない。私には教えてくれなかったから……………


「すみません、私もわからないです」


「そっかぁ………………ありがとう」


ユキちゃんも知らないのかぁ………………どこ行ったんだろう?

まぁ、とりあえずお昼ご飯買いに行かないと。セラにはその間にソラちゃんの捜索を頼もう。



◇ ◇ ◇



テントを出てセラと別れて屋台がある方に向かう。

さっきユキちゃんが串焼きを食べたって聞いたからお昼ご飯はそれ以外になるかな。


屋台が並んでる所に着くとお昼時というのもあって沢山の人で賑わっていた。


(さてさて、何が良いかなぁ〜?)


屋台にはステーキ、海鮮丼、ラーメン(の様な物)、モチモチしたパン、スカイベジタブルのサラダ、ヒヤシチュウカ、オコノミヤキ、腸詰焼き、焼き麺、人魚の生き血(金貨100枚)、ドラゴンの翼、スライム(の)ゼリー、ジュエルタートルの踊り食い、などなど意味のわからない物から地球にあるような物がいくつかある(これまでの転移者が伝えたっぽい)


「う〜ん、後半に至っては食べ物かどうかも怪しいんだよねぇ……………」


亀の踊り食いとか…………………もはや意味が逆に興味が出てくるし、人魚の生き血って人によっては喉から手が出るほど欲しい伝説の物が売られてるし(それも金貨100枚で)色んな意味でここの屋台は少しおかしい。


「お、お嬢さん可愛いね!買ってくれたらオマケするよ!」


屋台の前を彷徨いてると1人の店員さんに声をかけられた。おまけは嬉しい、どんなお店なんだろう? と思い看板を見ると…………


【毒草のスープ】


誰が買うかぁ!!!!

なに!?毒草のスープって!!!こんなん危険なだけでしょ!!


「どうだい、買ってくかい?」


「買うかぁ!!! 危なすぎるわ!!!!」


「いやいや、安全だって、100人食べて95人はなんともなかったんだから!」


残りの5人!!! 残りの5人はどうした!?まさか……………


「買いません! さよなら!」


店員さんを振り切ってその場を離れた。

う〜ん、どうしようかな………………………


「あっ!ナギサ様!!」


「うん?」


屋台を見て悩んでると遠くから女の子の声で名前を呼ばれた。呼ばれた方を見ると


「ソラちゃん!まったく、どこ行ってたの!」


「す、すみません………………テントを出たら美味しそうなのを持った人がいて、それが欲しくてずっと歩いてて」


けど、ソラちゃんの手には何も握られていなかった。

見つけられなかったのかな?


「そっか、それは残念だったねぇ。そうだ、じゃあ一緒に探してみよっか」


「良いんですか!?」


「うん、ちょうど私もお昼ご飯探してた所だしね」


「ありがとうございます!!」


こうして私達のお昼ご飯探しが始まった。

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