#129 男の子の戦い
カンッ! と乾いた音が鳴る。獲物同士がぶつかった音だ。
すぐに手首を返し、二撃目を振り下ろすも、防がれる。鍔迫り合いからバックステップで距離を取る。
手にした獲物を構え直し、呼吸を整える。
お互いに笑みをこぼすと、
対して、九条は片手で己の獲物を巧みに扱う。リーチはない。だから、繰り出される圭介の攻撃を巧みに躱すしかない。
「やるな、九条」
「圭介こそ。相変わらずうまいな」
両者の間に殺伐とした雰囲気はない。
ただ自由に、純粋に、この攻防を楽しんでいるようだ。
そうだ。本来やらなくてはいけないことより、こうしている方が何倍も楽しい。
タイムリミットまでまだ時間はある。
だから、両者は今一度獲物を構え直し、対峙する。
二人は睨み合う。ジリジリと、緊張の糸が張り詰めていき、そこへ──、
「ちょっと男子二人! ちゃんと掃除しなさい!!」
──クラスの委員長の声が響いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます