第40話 戻ってきた何気ない日常

俺の収録見学の翌日。

次の日は色々と疲れただろうということで体を休める日にしたので、特に何か起きたわけでもなく、今までなら陰キャとして過ごしていて、少しだるさが出てくる月曜日なのだが、今にはできれば一緒にい続けたい人である愛花がいるため、むしろ仕事と同じくらい楽しみになっていた。


「栄太くん!おはよう!」


一緒に行きたいということで俺の家まで来てくれた(我儘通してきた)ので、一緒に行くことになっていたのだが、愛花は周りに人がいるときは優等生モード、俺と2人きりの場合はオタクモード(俺の自称)で切り替えるらしい。理由としては、みんなとは、ほとんど優等生モードで接しているかららしい。別に愛花が困らないならいいけど…。


「おはよう、愛花」

「うんうん、やっぱりこんな感じで朝から一緒に登校関係っていいよね!ありがとう未海ちゃん!」


別にそれは恋人関係でなくてもできるのでは?とも思ったものの、それでも普通よりかは良い感じがしてしまった俺もいるため、


「そうだな」


と他愛のない会話をして学校に行く。

勿論、恋人繋ぎをしながら。

そして教室に入ると、すぐに未海と雅が寄ってきて、


「おはよう!その感じなら2人とも大丈夫そうだね!」

「ああ、なんとかなったみたいだな、でもたった2日の土日でこんな2人から漂う空気って変わるんだな」

「ああ、未海のおかげだな、けど雅、学年のバカップル代表のお前に言われたくはないな」

「え?酷くね?そんなしてないぞ?」

「雅、それは私達否定できないからね?」

「え?未海もそっち側なの?」


2人とも心配してくれていたようで、ましてや未海には感謝しているからな、と思いつつ雅に対してはちょっと言いすぎたかもとも思ったが、雅は未海に慰められてバカップルしていたのでそんな考えを捨て去る。


ちなみにクラスの他の皆とは、ごく自然と会話できていて、過去の俺が聞いたら驚くだろうなと思いつつ、この何気ない日常を楽しんだ。愛花もオタク仲間(?)と一昨日の見学の話で盛り上がったしで解決してよかった。

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