第36話 さぁ!バラエティ番組収録見学!①
その後、今日2回目のチャイムがなり、そのインターホンを押してきた人物を見た後に、俺は愛花を呼ぶ。
「おーい愛花!荷物を持ってこっちに来てくれ!」
「え?何で?まぁいいや、分かった!」
まぁ愛花からしたら謎だろうな。
俺の家に来たら急に呼ばれるんだもんな。
「じゃあ行くぞ、とりあえずついてきてくれ」
「う、うん」
「どうした?元気なさそうだけど?」
「違うよ!どこ行くのかわかんなくて困惑してるの!」
「あぁ、そういうことだったのか、行先はもうすぐ教えるよ」
「そうやって焦らさないでよ~、気になっちゃうじゃん!」
「あはは、ごめんごめん」
「なんか反省してないような…」
え?反省?もちろんしてますとも当たり前じゃないですか!
今度からは伝えるようにしよう、行先についてと思った明であった。
「そういえば愛花って夢とかあるの?」
「今のところは特にはないかな、私がこれやりたいとかこれを将来やってて楽しそうだなぁって思うことが無いんだよね、まぁあるとしたら習い事で習ってる範疇のことかな?でも昔明君にはまり始めたぐらいの時はよく「明様と共演」したいとは思ったことあるけどあさぁ」
「へぇーそうなんだ」
愛花そういえば習い事してたな、話題に上がらなさすぎて忘れてたけど。たしか空手だっけ?習い始めた理由をとか聞いてみたいなぁ。
そんなことを話していると、一台の車が俺たちの前に止まる。
「あらおはよう明くん、さぁ乗って乗って!」
「え!?あ、あの…?」
「ああ、貴方が明くんの彼女さん?私は
「えっ…えっと、明くんの彼女の中野愛花です!」
「おはようございます、浜田さん」
「というか明くん?」
「ハイなんでしょう愛花さん…」
「今日出かけるところ何処?何でマネージャーさんがいるの?」
「あー実は今日行く所、俺のバラエティ番組の収録現場なんだよね」
「え!?いつもテレビで見てるあれを生で見れるの!?」
おっと何か意外な反応だな、何か『なんでもっと早く教えてくれなかったの!?』的なことを言われると思ってたんだけどね…。まぁなんとかなりそうで良かった。
「実は私が彼女さんと話がしたいから呼んでって言ったのよ、ごめんなさいね」
「いえいえ!とんでもないです!こんな機会くれてありがとうございます!」
「ねぇ愛花?多分だけどさ、今日前もって行く場所知ってたらどうなってたと思う?」
「え、えーっとですね、恐らく緊張してパニックになってたと思います…」
「だよね、言わないようにしてて正解だったよ」
「私も今思うとこれで良かったと思います」
そうして俺たちは車に乗って収録現場へと向かった。
でもなんか乗る前の会話のときに浜田さんが凄いニヤニヤしてた気がしたんだけど何だったんだろう?
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