第34話 愛花の勘違いを解くために!

あれから2日たって水曜日。こちらの愛花を探ってみる作戦は困難を極めていた。

理由は簡単。この前の昼ご飯だったり帰りだったりいろいろと愛花を探ろうとしてみたのだが、反応が似たようなものばかりで、これだ!と決定づけるようなものはなかったのである。


「んー、どうしようか…」

「あらかた反応のありそうなことはやったしなぁ」


俺と雅が2人して悩んでいるところに、


「雅と栄太―?大丈夫?いつになく顔が真剣だし死んでるみたいな顔してるよ?」

「ここにきてそうそう失礼な奴だな!悪かったな死んでるみたいな顔してて!」

「まぁまぁそこらへんにしとこうぜ、栄太」

「そうそう!今栄太たちが悩んでることの決定的証拠みつけてきたよー!」


なんか決定的証拠と言われると違うような気がする。なんか愛花が悪い事したみたいじゃないか!愛花はきっとそんなことしないさ!多分!

その未海によると、どうやら俺が最初に立てた仮説の、「俺が浮気してると思ってる説」が正しかったようで、それに加え、愛花の中ではこれが本当ならという不安があるわけだ。つまり俺が浮気してると思い込んでる...まぁ勘違いしているせいで不安などの感情が出てきているのだろう。その愛花の勘違いを解くために何か策を考えなければいけない。それについて3人で考えていると、俺はとあることを思い出した。


「俺いい案思いついたからさ、ここは任せてくれないか?まぁ俺のことだから任せてくれないかっていうのもおかしいけどね」

「ちゃんと勘違いを解いて来いよ!」

「ホントだよー!それで別れられても嫌だしね!」

「おう!任せとけ!」


その日の夜、俺は愛花にLINEした。


「愛花って今週の土曜日、予定あるか?」


そうすると、


「特にないけど…」


そう返ってきた。そこで、


「じゃあさ、2人で出かけないか?」


そう送った。すると、既読はついたものの、さっきからすぐに来ていた返信が来ない。

すると、


「急にどうしたの?今まで明と出かけるなんてことなかったのに!」


そう、今まで愛花の家に行くことはあったのだが、俺達がどこか出かけるということはなかったのだ。

理由としては、俺達がどこか出かけたとして、正体がバレてしまったりしては問題になるし、何より愛花に迷惑が起こってしまう。

愛花は問題ないと言っていたけど、何かあってからでは遅いため、そしてもし緊急で仕事が入ってしまった場合、どこか遠出していると仕事に支障をきたしてしまうので、出かけないようにしていた。

だが、出かけないだと愛花が不満そうな顔をすると思ったので、仕事となっても比較的距離が近く、尚且つ愛花がギリギリ納得してくれたので愛花の家だけは行くようにしていた。いわゆるおうちデートなるものだが。


「ちょっと行きたいところがあって、じゃあ今週の土曜日に俺の家に来てくれないか?朝の10時ぐらいに」

「別にいいけど...本当に大丈夫?何かあったの?」


本当に悩んでるのかわからないよ。愛花さん。んな未海に相談して半日で解決するとは思えんし…。解決してたら凄い頭してるよ、もちろん良い意味で。


「俺は本当に大丈夫だよ、まぁただ出かける訳じゃないしね」

「ただ出かける訳じゃない?どういうこと?」

「それは土曜日のお楽しみということで!」

「まぁ分かった、明がそこまで言うなら...」


絶対に愛花は予想ついてないだろうな、土曜日行く場所。

というか思うはずもないだろう、今回行く場所は遊園地とか映画館とかではない。

愛花は見学という形でだけど、


」だもんな。

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