第33話 起こりうる最悪の考え
久々の愛花視点です、あと5日振りとなってしまいました、すみません。
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私は今とても元気がないような感じ?とはちょっと違うけど、少なくともしれに似た感情と、不安という感情が私の胸の奥で渦巻いている。
何故かというと…。
まず、明君が他の女子と(テレビ以外で)喋っているのを見ていると、不安に思ってしまうし、失礼だけど腹が立ってしまう。
まぁこれに関しては独占欲なだけだろうし、恋人という関係上1度は必ず抱くものだろうからいい。
じゃあ何かというと、最近明君と遊べていなかったり、お昼ご飯も食べられていない。
前まではほとんどお昼ごはんと帰るときは一緒だったのに、急にめっきり減ってしまった。
それに対して不安等の感情を抱いているのだ。
もちろん、単純に仕事が増えてきている可能性だってあるし、お昼ご飯だってつい先週文化祭があったばかりでみんな明君に対して聞きたいことや話したいことがあるだろうから、一概にそうとは言えないけど、明君はやっぱり有名だから、他の女の子に取られたりしててとか、私よりも好きな女の子ができたとかがあるかもと思ってしまう。
きっと私の思い込みだと自分に言い聞かせているけれど、やはり心配だ。
すると翌日、
「愛花、今日は久しぶりに一緒に帰らないか?」
明君の方から誘ってきた。
だけど、やっぱり自分の思い込みだとしても自分がそう思ってるせいか一緒に帰る気にはなれず、「えっと...ごめん栄太君、せっかく一緒にだけど今日はそんな気分じゃないんだぁ...」と断ってしまった。
「そっか、また帰りたいときがあるだろうしその時にでも!だな」
そしてこんな風に誘ってくれる時点でもし他の女子のことが好きなら帰るのを誘ったりしないだろうから、本来は彼のことを信頼するべきはずがなかなかできない。
またしても、もし他の女子のことが好きなのがバレないようにするためなのかも…。とも思ってしまう。
「そうだね」
結局私はこう返して1人で帰ってしまったのだが、次の日から何か明君の様子がほんのちょっとだけど変わった気がする。
例えば普段他の子とお昼ご飯を食べるときに一瞬ちらっと私の方を見たりとか。
そして明君と一緒に食べていない私は未海と一緒に食べることが多くなっていた。
「あれー、愛花どうしたの?何か少し元気なさそうだけど?」
「あれ?私顔とか行動に出てた?」
「いや、いつもとちょっと違う感じがするなぁと思っちゃって...」
私、未海にそう見えるくらい思い詰めてしまっているのかな?
せっかくだし未海に相談しようかな。
「ええと、実はね...」
「なるほどねぇ、要するに愛花は栄太君が誰かに取られるかもって思ってるわけだ」
「う、うん...」
「まぁ気持ちはわかるよ、私だって思ったし」
「そうなの!?」
「もちろんあるよ!意外と雅って男子だけだと思われてるけど女子からも人気あるじゃん?だからもし...って思ったけど、私は恋人っていう関係で彼女が彼氏を信じなくてどうするの!って思ったから、気にしないことにした」
「未海はすごいね...!ちゃんと割り切れてるというか、気持ちの整理ができてて...」
「まぁでもそんな心配することはないと思うよー?栄太って好きになったものは絶対に変わったりしないから...まぁつまりは一途だってことなんだけどね」
「そうなんだ、ありがとう未海相談に乗ってくれて...」
「別にいいよー!どういたしまして!」
その日の夜、私はベッドで未海が言っていた恋人という関係なんだから彼女が彼氏を信じないといけないということを考えていた。
「やっぱり私もそうだと割り切るべきかなぁ…もしかしたら明君だって私みたいに思ってるけど私のことを信じてるからなんとかなっているのかも...なら私も信じなきゃ駄目だよね、明君を…もしこの不安が的中したらそのときはそのときだよ」
そう決意したとき、明君から1つのLINEが来た。
「愛花って今週の土曜日、予定あるか?」
なんだろう?とりあえず予定はないので、
「特にないけど…」
「なら良かった!じゃあ...」
その後の文章を見た私は思わず、固まってしまい
「えっ...!」
という言葉をこぼした。
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