第20話 みんな大好き文化祭!①

やっぱり眠たい朝。仕事とかで寝られないことがあるとかもあるんだろうけど、眠たい。何回でも言う、眠たい。

元気な奴は朝から話し込んだり、ちょっとした遊び…いっせーのーせとかをしてて少しうらやましい。

ちなみにこのクラスでは声が小さいですっかり有名になってしまった布目は最弱王として認知されているのだが、レクでいろんな遊びをしよう!って時間に「最弱王・凛空斗」に琉佳が負けた時は二代目最弱王の名が授けられた。

まぁ琉佳以外は全員「最弱王・凛空斗」に勝ってたしなぁ。



「ということで文化祭何やるか決めるわよ」

「「「どういうことで?」」」


多分クラス全員が突っ込んだ。文化祭は時期的にもわかるけど授業始まって唐突にということでって言われても何のこと言ってんのかは分かんねぇだろ...。

あれ?そういえば…。


「じゃあ学級委員の中野さんと早川君お願いね?」

「完全に忘れてた…。」

「じゃあ何か案がある人―?」


そう言うとどんどん案が出てくる。


「メイド喫茶!」

「執事喫茶!」

「お化け屋敷は?」

「模擬店とかでもよくない?」


こうしてこの後もいろいろな案が出た結果、

・メイド(執事)喫茶

・お化け屋敷

・迷路

・模擬店


THE・王道が集まった。そりゃそうだよねー。


「他に案はないか?」

「あの…。え、演劇はどうですか?」

「演劇かぁ、よく見るっちゃ見るけど確かにいいな!」

「私も!いいと思う!」

「俺も!やってみたいな」


この後、満場一致で演劇となり、時間がすんごい余っているので他のクラスの出し物を先生が確認したのち、何をするかと配役決めをすることに。


「今から演目を決めるが、案はあるか?」


「やっぱりファンタジー系はいいんじゃねぇか?」

「文化祭だし内容が楽しいものがいいよね、まぁまぁ有名な方がいいとは思うけど」


いつもよりクラスが団結している…。別に普段から団結はしてるけど。

だからといって演目が決まるわけではなかった。しかし、愛花が


「ここは多数決にしないかな?」


そう一言言うと、全員が賛成した。愛花凄くね?美少女パワー何でもできるやん。

俺が喋るときも静かにしてくれるけど(静かにしないと愛花から恋人への執着心凄すぎで睨まれるため)、愛花単体での威力つっよ…。俺カスじゃん。


そんなこんなで多数決。差はあまりなかったものの、ファンタジー系に決まった。


「題名はどうしようか?」




――10分後。




題名で良さそうなのが出てきそうで出てこない。意外とすぐ出てきそうなのに…。


「はーい、今日はもう時間がないからこの話はまた次回!皆次回までに考えてくることにしましょうか!」




もちろんその次の時間にも案が出ずに題名が決まらなかったのは言うまでもない。


さて…。どうしようか...。

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