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　ぜひ読了後にお越しください。

【本文感想】

　可愛かったです。私も良質な乙女エネルギー感じる。可愛かったです。順調な滑り出しを描いた本作は「主人公が魔法少女になった理由」を紐解く形で進行します。喋ると残念なイケメンが大好きなのでマスコットキャラの造形は非常にツボでした。主人公も可愛らしく、あらすじで感じる印象よりはかなりスピーディに感情描写メインで進行した形です。

　ライトな世界観で構成されており、高校生なのにプリティーすぎる魔法少女姿を着せられていることの羞恥心や、マスコットキャラが意中の人の姿になっていることへのドギマギなどが繊細に描かれていて、軽快なテンポが特徴的でした。

　書き出しでは飛行機部という設定も所属する理由から描かれ、主人公の原動力がどちらにおいても「恋」であることが示唆されます。魔法少女が偶発的なら部活動は情熱があってもいいのでは？と首を捻りそうでしたが、むしろそこで好きな人を追いかけようとする乙女心に主人公らしさがあるのだと思います。ブレてないんですよね。

　最終的に部活動にも（恋のため）全力で取り組むことを決めますし、物語の締めも（恋のため）人助けを行おうとする気質が現れます。

　開幕の描き方としては十分な「主人公のスタンスの開示」で、物語の転び方が非常に分かりやすい作品でした。

　その上で示される要素も多いです。飛行機部も独創的な要素ですし、多数の魔法少女との絡み合いも良いフックになる。それらの提示の方法も十分で、この書き出しにおいては物足りなさを感じることもありません。

　可愛かったです。先輩の難易度めちゃくちゃ高そうだけど！！

　のちのち考えられる要素で、マスコットキャラが先輩とそっくりなのがいい味を出してきそうです。絶対告白シミュレーションとかして語尾に付くニャが鬱陶しくなりそうだ。実際あるなしは置いておいて、そうやって読者側に想像を膨らませ「楽しそう」だと思わせる時点で勝ちといえる作品だったと思います。好きだよ！

【気になった点】

　そんな本作ですが他方の感想を拝見すると魔法少女まどか☆マギカのような警戒心を持たれていましたね。おそらく作品の雰囲気的には恋愛成就のラブコメとして進行するだろうと思うんですが、作者さまの狙いはどうあれ、そう思われる理由も一つ心当たりがありますのでここで記します。

　巻き込まれる形の魔法少女ものはマスコットキャラとの上下関係があります。一見見た目は可愛くて人畜無害そうでも主人公の気持ちの軸を誘導させて含蓄ある物言いをするマスコット、それがまどマギでいうところのキュゥべえ（魔法少女より優位な存在）に当たり、今ではかなり警戒されるマスコットキャラ造形になるのですが、対してギャグ・コメディで進行する作品は「マスコットキャラがおバカや間抜け（いわゆるボケの立場）」「魔法少女を振り回す側ではなく、魔法少女に振り回される側」「目的や思惑が透けて見える、手に取れる存在としての造形」など、魔法少女側が優位な立場にあるとかなり読者側の安心感に繋がるのでは、と私は考えます。

　そしてそれを踏まえると、本作における妖精猫は立ち回りがキュゥべえに似る部分があり、まどマギの衝撃的な内容もあって一部警戒されたのでは、と私は考察しています。題材が題材なだけに、切っても切り離せないイメージだと思いますので、意図的にせよそうでないにせよ、もしも連載があるのであれば今後の動きを楽しみにしたいところです。

　キャラクターが可愛かったからね！　もしまどマギ系ならショックがでかいですよ……（それはそれで楽しめる内容だとは思います！）楽しみにしています。

　以上でこの感想を〆ます。

　ご依頼ありがとうございました！！

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