第16話 村川の結末
「賞金は…。」
エンドロールがなる大きな赤い文字で『10万円』と表示された。表示が消えピヨポポがまた画面に現れた。
「結構いいお値段でしょ。勇気を持って告発してきた人とそれに協力した努力の結果だよ。第1号の告発にふさわしい内容だったピヨ。これからも皆さんの大事な告発お待ちしているピヨ。では何が起こったか明日学校で確認してくれピヨ。」
「第2弾も決まっているのでしばらくまたお待ちくださいピヨ。」
「ではでは、早く寝て朝きちんとご飯食べてくるピヨね。」
ピヨポポが消えると新しい項目がメニューに現れた。
『告発1』
クリックすると明日更新と表示がでた。
「本当に凄い!これを運営している人に会ってみたくなった。」
真由が次の日に学校へ行くと早くからアプリを見て集まった生徒で体育館は人が溢れていた。
暗幕が閉められた体育館は薄暗く、よく見えなかった。生徒が体育館に集まっていると聞き、駆けつけた先生達はアプリの事を知らないのでなんでみんながここにいるのか困惑していた。
早く戻るようにと注意していたが誰1人その場から動かなかった。先生達が暗幕を開けようと移動し始めた時に時刻は午前8時になり、上映が始まった。
顔にボカシが入っているが、見る人が見ればどう見ても美術教師の村川だとわかる。女子生徒にセクハラをしている動画が流れ始めると皆が釘付けになり、そこに来ていた先生達は我に帰ると動画が流されている機械を止めようとしたが生徒に邪魔をされ止めることが出来なかった。
最後に写真が現れ画面に『ここどーこだ』と表示され『ここ美術室じゃね』と誰かが発言すると一斉に生徒が美術室に走り出した。
一番早く着いた生徒がドアを開けるとそこには床に横たわりパンツ一枚で泣いている村川がいた。
生徒達の携帯のフラッシュが一斉にたかれる。後から生徒を割って入って来た先生達は唖然とし、
「もう教室に戻りなさーい!!!!」と生徒達を美術室から追い出し、ため息をつくと村川のロープを外し毛布をかけた。
「とりあえず服を着ましょうか。」
生徒達が廊下にいない事を確認すると、村川は先生達に支えられ保健室に向かった。
保健体育の教員、保田が体育館に戻りビデオを探したがいつの間にか片付けられていて何もなかったかのように静まり返っていた。
いったい誰がこんな事を…。
動画は生徒達が拡散し、学校全体に行き渡った。いつの間にかネット上にも流されていたが、それはあっという間に削除されていった。
先生達は誰に聞いても生徒は知らないと言うので困惑していた。
体育館に午前8時に行けば面白いものが見られると言う噂が流れて、よくわからないが興味本位で行くとあの映像が流れたと言う。
そして誰が発信源だかが特定できなかった。そしてこのセクハラにあった生徒からの訴えも何も起こらず、このような事なので警察を呼んで調べると学校の恥になるので村川先生に退職届を出させこの事は終わらせた。
本来このような事が起きると誰かしらが親に話して大事になるのだが、誰からも何も連絡も来ないので返って不気味な状態だった。
登録者にピヨコラメールが送信された。
【告発1 村川先生のセクハラ】
賞金10万円。村川先生の退職にて終了。先生にはまた同じことをしたら、いつでも動画を流せますピヨと優しいアドバイスをしておきましたのでもう2度と皆さんの前に現れることは無いでしょう。被害者の方、よく勇気を持って告発してくれました。その勇気に拍手ピヨ。
これにて告発1は終了いたします。
そしてこの告発をしていただいた方は自動的に退会となります。銀行の振込以外の項目は使えなくなります。またのご利用をお待ちしています。でも抽選だからいつ入れるかわからないけどねピヨ。だからこそ自分の為になる告発をお待ちしています。
ピヨコラメールを見た真由はアプリを立ち上げてみると本当にボタンが押せなくなっていた。お金はいらないと言っていたのだが『お疲れ様でした。がんばったね』と言うメッセージと共に10万円の表示が出ていた。
「この人達すごいな…。」
自分を助けてくれたこの人達を手伝いたいと真由は真剣に考えていた。
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