第12話 告発メール
次の日学校へ行くと、大騒ぎになっていた。変なメールだと思って登録しなかった奴も当選した奴が1万円がもらえたと聞くと、空きが出来たら登録したいと言う生徒が増えた。まあそれだけもらってアプリから脱退するやつもいるだろうけど、お金目当てでまた戻って来たいと思うだろう。
「おい、多聞アプリの話聞いたか?」海斗が教室に入ってくると、すぐに寄ってきた。
「聞いたよ。俺は入れてないけど。」
「俺は面白そうだから入ったよ。」
「へえそうなんだ。後でどういうのか教えてよ。」
「欲がない奴だな。」
自分で払って自分でもらうなんてアホらしい。その内に先生もこの騒ぎを聞きつけるだろう。それも狙いだ。絶対に警察に話そうと問題になるはずだがそれを止める奴は怪しい。
しばらく都合で部活を休むと連絡を入れ、家に帰った。後から木佐先輩もやってきた。
メールのチェックを終え賞金対象のデータが3点程送られて来ていた。メール総数は大体30件ぐらいだったらしいが、まだ始めたばっかりだったので大体はくだらない話だったみたいだ。
「まず、1件目」
タイトル 告発します。村川先生のセクハラを告発します。賞金は別に要らないです。助けてください。
2年A組石崎真由と言います。私はずっと村川先生からセクハラ を受けています。
村川先生は美術部の顧問をしています。初めは丁寧に教えてくれる先生だと思っていたのですが、筆遣いを教えてもらう時に毎回必要以上に手を触られ…だんだんと体に触れられたりする事が多くなり気持ち悪くなって来ていました。
美術での推薦を希望しているので突き放す事が出来ずにいたら、だんだん足を触ったり首を触られたり、このままエスカレートして行くのでは無いかと毎日ビクビクして過ごしています。次の部活で残るようにと言われていて怖くてたまりません。どうか助けてください。証拠は次の部活で取れると思いますが、襲われたらどうしたらいいでしょうか?お返事ください。
次の部活は明後日です。
「石崎さんってめっちゃ可愛い子だ!村川って…隣のクラスの担任じゃ無いか。マジか。あいつ50歳後半だよな。いい年して何やってんだよ。いやらしい奴だな。」
「賞金要らないって言うぐらいだからセクハラ本当なんだな。こう言う人ほど助けてあげたくなるけど。」
「まさか多聞助けない気か?」
「証拠が揃ってないからやりません…とはいかないですね。まあ2番に該当するのでいい事にします。でも最初の案件なので協力するのは先輩って事で。」
「え、俺?」
「でもメールでいきなり頼まれた事にしてください。そうしないと後が大変になるので。」
「まあいいか…石崎さん可愛いし。」
「協力者として先輩とコンタクト取ってくださいってメールしておくので明日学校へ行ったら石崎さんと話をしてください。そして作戦を伝えてください。あくまでもいきなりメールで手伝いの指示が来たと言ってください。」
「わかった。石崎さんと話せるのか…。」
「先輩下心見え見えですね。」
「2件目」
タイトル 告発します。いじめられています。
3年C組 篠崎裕翔です。友達の佐々木雅弘の彼女、道重みのりが俺の事を好きになり、勝手に俺の事が好きだから別れると発言し、それ以来お前が手を出したと言われこの1ヶ月殴られたり、蹴られたりしています。
このアプリのおかげでもしかしたらやめてくれるかと思ったのですが、今日も体育の時間に用具室で殴られました。殴ってくるのは佐々木雅弘と小池篤志の2人です。
どんなに誤解だと言っても聞いてもらえなく、許してもらえません。初めはどつかれるぐらいだったのですが、最近はエスカレートして体が傷だらけです。自分では手を出すことはしたくないのです。どうか止めてもらえるようにしたいです。明日また体育があるのでまた殴られるかもしれないので動画を隠し撮りするつもりです。それを送るのでよろしくお願いします。
「3件目」
タイトル 告発します。彼氏が、虐めをしているみたいです。
3年C組の道重みのりです。最近好きになった人(篠崎裕翔)がいて、彼氏(佐々木雅弘)には『言い寄られて好きになっちゃった』って言ったのですが、まあ本当は私が好きになってしまったんですけどね。
彼氏が怖くて別れたいって言えなくて。ちょっとフラれたのもムカついたので篠崎君が言い寄って来たってことにしてしまったのですが、裕翔君と雅弘は友達だったので絶対許さないって怒ってしまって、それ以来、裕翔君を虐めてるみたいなんです。
その内終わるかなって思ってたけどなかなか終わらなくて告発しました。まあ裕翔君が私に優しくして勘違いさせたのもいけないんですけどね。でもまあ、いじめとか良くないと思うから助けてあげて下さい。
お金いくらもらえます?
「2件目と3件目は同じ話だな。動画も送るって言ってるし、これは実証しなくても大丈夫みたいだ。でもこの女なんかムカつくな。自分で種を撒いて助けてあげてって…こいつは金を渡す価値はないですね。とりあえずKに確認を頼んでおくか。これは後回し。」
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