第7話 こんなに幸せで…。
部活の最中、夢ごごちでボーッとしてしまった。でもふと我に帰り、同じクラスにいる小塚君を好きな女の子を思い出してしまった。知らないだけで他にも小塚君を好きな子はいっぱいいるはず。私が彼女だって知ったらショックだよね。
部活が終わるとその日はみんなに内緒で一緒に帰ることになった。小塚君のリクエストで髪を下ろし、メガネを外して歩いた。ほとんど何も見えなかったけど手を繋いでくれたので無事に歩けたが大好きな小塚君がボヤけて見えないのがちょっと残念だった。
「明日、2人で手を繋いで学校に行ったらみんなびっくりするだろうな。爽平が一番びっくりするかもだけど。」
「小塚君。あの…お願いがあるんだけど。」
「何?」
「あの、私ね。今の状態だと小塚君に釣り合わないと思うんだ。」
「釣り合わないって何言ってんの。なんでそんな事言うの?」
「小塚君って勉強もスポーツも出来るし、モテるでしょ。私ね、自分にもう少し自信が持ててからみんなに言いたい。」
「え、それって付き合ってるの隠すって事?」
「うん。」
「えー嫌だよ。せっかく両思いなのに。モテるとかそんなの関係ないじゃん。俺はそんなのどうでもいいし。」
「お願い…じゃあ、中間テストで100番以内に入って髪下ろしてコンタクトにするから、そうしたら小塚君と同じステージに立てると思うんだ。」
「ステージって…。俺そんなすごい人じゃないし、森川はそのままでいいのに。でも森川がそうしたいならいいけど。100番以内に絶対入る?」
うん、うんとうなずいた。
「本当は森川が可愛い事を誰にも見せたくないけど…わかったよ。じゃあその時には髪を下ろして、コンタクトにして森川を見せつけていい?」
「うん。小塚君がそう言うなら。」
「わかった。テストで100位以内だね。でもまだ5月だろ…じゃあでも休みの日に俺が勉強教えるよ。」
「うん。」
爽平にだけ付き合っている事を伝えた。驚いていたが爽平も7月を楽しみに待ってると言っていた。
小塚君と同じ図書委員と言う事を知った、クラスメイトの美馬加奈江が友達になろうと寄って来た。
友達もいなかったので嬉しかったが、小塚君の事を好きだって言っているのに、嘘をついて友達になる事もできず、思わず1人がいいと言ってしまった…完全に嫌われてしまった。
自分でもそんな事を言われたら絶対に嫌いになるはず…これで付き合っているってバレたらもっと嫌われるんだろうな。高校生活始まったばかりなのにもう失敗してしまった。もしかすると高校時代友達出来ないかも。
移動教室で隣のクラスの前を通った。小塚君の席に女の子が集まっている…私の物だと叫びたいが内緒にしたいって言ったのは自分だし我慢するしかない。テストで絶対100番以内に入らないと…気が焦るばっかりだ。
中間テストの前の小テスト…気ばかり焦り点数は最悪だった。
落ち込む私に小塚君は外を散歩しようと連れ出してくれた。高台に上がり景色を眺めた。
「まだ日にちあるし大丈夫だよ。まだ小テスト1回目でしょ。そもそも俺は今みんなに言ったって全然いいんだけど。」
小テストは3回あり、その次に本番のテストになる。
「ダ、ダメまだ。」
「わかったよ。やるって決めたんだもんな。」
頭をポンポンされた。
「じゃあ、お預けされてる俺にご褒美くれない?」
「ご褒美?」
「目つぶって。」
それって…。迷ったが目を閉じた。
小塚君の唇が触れた。ドキドキが止まらなかった。
「付き合うってみんなに知れ渡ったらもっと色々したいな。」
「平気な顔で言わないで。」
「平気じゃないよ。手を出したくていつも我慢してるんだから。でも森川の事を大事にしたいから我慢するよ。」
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