十一話 勝手に

「そんなところだろうとは思ったわぁ」


「あれ? 怒んねえの? 俺はもうとっくに身構えてるってのによ」


「あなたがわざわざこの場所からナナちゃんを離れさせた時から怪しいとは思ってたのよぉ。香花と口論した時も腑に落ちない様子だったしぃ、まあ想定内って感じだわぁ」


「でもおめえもあの二人のことを思って香花の案に乗っかったんじゃあねえのかよ」


「あら根に持ってるのぉ?」


「別にそんなんじゃあねえよ。ただ……良くは思わないだろうな……ってな」


「ふふっ、本当に阻止しようと思ったらあなたがナナちゃんを連れだす時から止めに入ってるわよ。……なんだかんだで私も反対だったのかもねぇ、あの二人が離れるのは」


「珈々……」


 今朝には怒鳴りあった仲だが、その時から四八目は不思議と珈々を憎めなかった。珈々もまた香花とナナのことを支えていたのかもしれない。敵わねえな、と四八目は少し笑った。会話を終えると珈々は「ンー」と軽く伸びをした。


「それじゃあ四八目ぇ。私はしばらく休憩するからぁ。よろしくね?」


「おう! 任せろ! かかってこいや! 雑魚どもがぁ!」


 四八目の声が戦地に轟く。生きようと敵兵の中に突っ込む四八目の姿に戦場を後にする珈々は小さく微笑んだ。

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