昔々……(星の賢者)
昔々……
昔々。
気が遠くなるような昔の話です。
強大な力を持つ竜は、ヒトを虐げておりました。
奴隷として働かせ。
家畜として食らい。
ヒトはその仕打ちに苦しんでありました。
やがて生きることを諦めるようになりました。
何がきっかけだったか、わかりません。
かつての世界の在り方は、そのようでありました。
一人の少女が立ち上がりました。
彼女はヒトの国の姫でありました。
煌めきを
竜に立ち向かったのです。
13の騎士達が、彼女と共にありました。
彼らは星の煌めきをその身に纏わせ。
少女と共に、戦いに身を投じたのです。
竜王ラドンは言いました。
「生意気な。食らってやろうか」
姫エウレカは言いました。
「できるものなら、やってみなさい」
両者の戦いは、三日三晩続きました。
姫は満身創痍でありました。
目の前で、竜王が口を開きます。
姫を食らおうとしているのです。
13の騎士達は、煌めく刃を撃ち出しました。
それは竜王の体を引き裂いて。
竜王は痛みをこらえきれず、叫びました。
姫は、竜王の喉奥に、剣を深々と突き刺しました。
煌めく刀身は竜王の喉を切り裂いて。
竜王の頭を切り落としてしまいました。
ヒトはこの功績をたたえました。
姫は賢者として、この国の基礎を造ったのです。
これは、星の国「アステリオス」の、遠い遠い昔話。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます