第20話 サーニさまには呆れます!
ネリカは怖いながらも必死に魔物と戦っている。ソルトもなんだかんだ言いながら魔物と戦っている。
サーニはというと後ろで戦っている二人を応援しているだけ。
サーニのために恐怖と戦いながら魔物と戦っているのに当人でもある王子さまは他人事のように見ているだけなのだから、ネリカは不満が溜まって、ついに「やめます!」と言った。
二人は何が何だか分からない。
「ネリカ、やめるって何を?」
何のことかわからないサーニはネリカに聞いた。
「分からないんですか!魔物と戦うのをや・め・る・んです!!」
ネリカは強い口調で言った。
「どうして?」
サーニのこの態度が逆にネリカの怒りを増幅させる。
「誰のために魔物と戦ってるんですか!」
「僕のためだよね」
「そうです!!」
「サーニさまのために魔物と必死に戦っているのにあなたは・・・」
「あなたには必死さ・切迫さがありません!」
「ソルト、僕って必死さが足りないかな?」
ネリカの言っている意味が分からないサーニはソルトに聞いた。
「そうだな、お前には必死さが足りない」
「ネリカ、お前はそれで良いのか?」
「何がです?」
「お前はサーニのために魔物が
「そうですが・・でも。サーニさまの呑気さには
サーニのためなら怖い魔物とも平気で戦えるネリカだが、さすがに堪忍袋の緒が切れて怒り心頭。
三人の旅はこれからどうなっていくのか?
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