2022.10.4(tue)オーズとボミー



「だよねオーズかっこいいよね!?」

文香が満面の笑みで「そうだよねそうだよね!」と喜ぶ。菜都奈はパンを飲み込んで何度も頷いた。


「あんな頼れる兄、かっこよすぎて痺れるよ! 多分イケメンの部類じゃないんだろうけどさ、そこがまたいいんだよね……!」

「そばかすは神。あれにめちゃくちゃ救われてるわあたし」

「フフ、確かに助かってる。そこにいてくれてありがとうだよ」


文香は自分で言ったのにケラケラと腹を抱えて笑った。手に持っている焼きそばパンの紅生姜が机に落ちる。文香はそれを摘んで焼きそばの上に置き直すと、廊下側の席で弁当を食べている新田に視線を向ける。

「新田もこの漫画好きだよ。けどあいつはボミーが好きなんだってさ」


「アハハハ! ボミーは私も好き! シリアスな展開なのに一人だけギャグかましてるんだもん」

「それなー! ボミーがいないと展開がしんどくてページ捲りたくなくなるもん。オーズとボミーの絡み延々に見てたい」

「ね。弟も交えて三人で延々にご飯食べてて欲しい」


菜都奈は缶牛乳を飲みながら携帯でまた漫画アプリを開いた。昨日から何度も見ているシーンだが、見るたびに胸を鷲掴まれる。文香は焼きそばパンを頬張りながら画面を覗き見た。

「オーズと弟が共闘する場面のさ、息の合い方がもう堪らんよねー」

「私このボミーのスクリーン占拠するシーンが好き。昨日読んでて一人で大笑いしてたらさ、風輝が部屋覗きにきちゃって」


「えー風輝君かわいー! おすすめした?」

「したした! けど照れ屋だから、しばらくしないと読まないと思う。風輝は絶対ボミー派だろうなー」

「あーでもなんか分かるかも。風輝君、唐揚げの食品サンプル持ってるもんね」

菜都奈は思わず咽せる。

「ゲッホゲホ……アッハハ! 唐揚げとボミーは似合うわ!」

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