2022.9.26(mon)夕方まで寝た



知らずのうちに疲れが溜まっていたらしい。起きたら夕方だった。文化祭の振替休日で家にいるのは菜都奈だけ。

菜都奈は重たい体をどうにか起こす。誰もいない家の、しんと静まり返ったほの暗い部屋で、ぬるい水を飲む。

「ただいまー……」


風輝が帰ってきた。菜都奈はリビングから顔を出して手を上げる。

「おかえり」

「うわ、まだパジャマ着てるし……つか寝てたのかよ」

「私もびっくりしてる。夜眠れるかな」

「明日も休みとか羨まし」

風輝はスポーツバックをソファの上に置くと、学ランを暑そうに脱いだ。


「夕飯どうする? 今日作っといてって頼まれたんだけど」

「なんでもいい」

「えー、なんか言ってよ」

「オムライス」

「えー……」


風輝はやっぱりな、という顔で「じゃあ聞くなよ」と部屋に戻っていく。菜都奈はその背中を呼び止めて、

「ちょっと、スポーツバック置きっぱだよ。……しょーがない、オムライス作ったげる」

「まじ? 今から間に合うの?」

「買い物付き合って」

「げ」


風輝は何だかんだ断らない。ラフなシャツに着替えて二人でスーパーに向かった。ケチャップに卵、玉ねぎとにんじんとピーマン、あとウインナー。菜都奈は指折り数えながら歩く。先を行く風輝の足取りは心なしか軽かった。

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