2022.9.6(tue)文化祭の出し物決め
「えーでは、クラスの出し物を決めます。何か案ある人は挙手してください」
文化祭実行委員の田沼が教壇に立つと、いよいよクラスは興奮を隠しきれなくなる。
初めての文化祭。
クラスの出し物。
次々と湧くアイディアを、もう一人の実行委員の川口が黒板に箇条書きにしていく。が大体は似たり寄ったりだ。そもそも菜都奈たちは文化祭の出し物についてよく知らない。
・喫茶店
・お化け屋敷
・迷路
・劇
・映画
結局この中から消去法で考えることになった。
まず担任の高倉が壁にもたれながら、
「喫茶店なんだが、保健所の許可取るのが厳しいから売るものが結構制限されるぞ。それと、映画なんだがこのクラスにPC得意なやつはいるのか? 文化祭は二週間後くらいだぞ。その間にも授業はあるし無理のない範囲で完成できるものを選べよ。あと人気のあるお化け屋敷なんかは、実行委員会議の時に三年が優先で通るから、一年のうちはできないと思った方がいい」
なるほど、色々制限がある。
菜都奈の通う高校は特段、文化祭に力を入れているわけではない。あくまで行事の一つ、小規模の文化祭だ。特進科はクラスで出し物はしないし、漫画でよく見るミスコンとかもないらしい。
結局クラスの案は曲がりに曲がって変化した。
映像をやりたい、雰囲気が欲しい、他のクラスがやらなさそうなこと。
「では、多数決をとります。プラネタリウムに賛成の人」
暗くて、映像風にできて、手軽で、珍しい。
プラネタリウム。田沼は数を数えるまでもないと判断したのか、すぐに「手を下ろして目を開けてください」と晴れやかな声で言った。
「多数決の結果、一年四組の出し物はプラネタリウムに決まりました! この後の実行委員会議で、全クラスと調整してから最終決定になるので、明日の朝には結果を後ろの黒板に貼っておきます」
ありがとうございました、と田沼と川口は席に戻り、六限が終わるチャイムが鳴る。
これから実行委員会議だ。菜都奈は頑張れ、と二人に念を送った。
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