58-「え?木々村くん?」



朝、学校

「やっほー、木々村くん。昨日の件だけど」

「昨日の件?何の話だ?」

「あ、やっぱ教室で話すのは都合悪い?ちょっと来てくれる?」

「どこにだ」

「廊下に出よう」



「何の話だ?」

「え?何でそんな嫌そうな顔?流石にもう対応戻して良くない?」

「朝っぱらから、眠くてな」

「そう。でも昨日の件、話そうと思ってたんだけど」

「昨日の件?さっきも言ってたが何の話だ?」


「え?それ、マジで言ってる?」

「心当たりがない」

「学校内での能力者関係のことについて調べるって言ってたじゃない?」

「………………確かに言ってたな……」

「どうしたの、その顔。まさか忘れてたとか?」

「お前に言われるまで、気づかなかった」

「そんなこと忘れる?普通?」


「……ギャグじゃないんだよね?木々村くん、そんなつまらないギャグやらないもんね?」

「ギャグじゃない」

「マジなんだね。そんなつまらないギャグをかましたら師匠にぶん殴られるもんね」

「ああ。そうだ。師匠にぶん殴られる」



「まず、何からしようか?」

「恐らく能力を受けている……はずだ」

「うん」

「だが、俺には感じ取れない」

「木々村くん、誰かが能力使ったこと感じ取れるんだっけ?」

「そうだ」

「もしかして、能力も封じられてる?」

「その可能性はある」

「じゃあ、まずそこから検証しよう」


「どうやって検証する?」

「……」

「誰か能力使える人に頼もうか?」

「そうだな」

「誰か知ってる人いる?」

「…………」

「いないの?古今泉未来ちゃんは?なんか訳ありなんでしょ?」

「そうだ。古今泉未来。あいつも能力者だった」


「じゃあ、古今泉ちゃんに頼もうか。今日の帰りにでも声かけに行こう」


「そうだな」



放課後


「木々村くん!行こう!」


「?俺はもう帰るが。行きたいところでもあるのか?」


「えー。また忘れてる?古今泉未来ちゃんのところに行くんじゃなかったっけ?」

「…………そうだった」


「まさか、また忘れてた?」

「あぁ。忘れていた。だが、またってどういうことだ?」


「…………嘘でしょ?ボケるには早すぎない?

古今泉ちゃんのところに行くことを朝話してたんでしょ?」

「……そうだった」


「朝話したこと、いつまで覚えてた?」

「いつまで?いつまでだ?いつまで覚えてたんだ?」


「だめだこりゃ。重症過ぎる」

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