諸君、私は読書が好きだ。文庫本が好きだ。新書が好きだ。ハードカバーが好きだ。雑誌が好きだ。小説が好きだ。専門書が好きだ。漫画が好きだ。洋書が好きだ。辞書が好きだ。自宅で、勤務先で、電車内で、飛行機内で、船内で、カフェで、バーで、ホテルで、公園で、コンビニで、この地上で行われるありとあらゆる読書行為が大好きだ。(中略)よろしい、ならば読書レーゼンだ。

 さて、読書の中で最も重要な行為は何か。それは「頁を捲る」だと思う。殊に物語性の強い書籍を読むにあたり、頁は最大の演出家である。この頁の先で何が待つのかという期待感は何物にも代え難い。それが新書や学術書等の事実主張列挙系になると、頁を捲るのは納得の証だ。この見開きの内容を理解したかを自問する。だから一文を噛み締めて読む。最近の電子書籍は頁を捲れるようになった。だがカクヨムでは捲れない。物語が良くても、区切りがない。捲れる機能が付いたら、何も言うことはない。

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