第12話 引き続きダンジョン探索

前書き

 昨日でこの作品の1話目を公開してから1週間となりました。で、昨日の時点の現代ファンタジーの週間ランキングが179位でした。まさか、ここまで評価されると思っていなかったので感激です。

―――――――――


 明は、下へと続く階段を降り2階層へと足を踏み入れる。2階層は、やはり1階層と何ら変わりなく石造りの通路が奥へ奥へと続いていた。だが、1階層と比べ心なしか閉塞感が上がったような気がする。 

 2階層に出てくる敵はゴブリン。人型で体が緑色。ただ、身長や体格はヒトより小さい。つまり、ゲームとかでよく出てくるゴブリンと全く同じである。


「グギャギャギャ」


 通路奥の暗闇から明を見つけたゴブリンが醜悪な声を出して、獲物を見つけたと明に近づいてくる。

 ゴブリンには、一応知能があるようでどこから生み出したかわからない棍棒を片手に握っていた。


「グギャギャァ―」


 明から数歩離れた所まで近づいたゴブリンは一気に跳躍し、距離を詰めながら攻撃をしようと迫ってくる。

 当然、明は盾で防ごうとするが先ほどのスライムとは違う、明確に自分を殺そうとする意志に怯んでしまい行動が少し遅れてしまう。

 いくらゴブリンといえど決定的な隙を見逃すはずがなく、剣を持った明の右手を跳んできた勢いのまま叩いた。

 その痛みにより、固まっていた体が解される。何とか剣を落とさないように耐え、身体強化された肉体のスペックでゴブリンに切り返す。


「ッッ!!」


 まさか自分の攻撃が生身の細い腕で受けられると思っていなかったゴブリンは、カウンター気味に返された刃を避けきれず棍棒を持っている腕ごと切り落とされる。片手を切り落とされたゴブリンはバランスを崩し、そのまま止めを刺される


 明は、先ほど止めを刺したゴブリンから魔石を取り出しながら反省をしていた。


(さっきの戦い、あれは本当だったら攻撃を食らうことなくなく終えれたはずだった)


 そう、明とゴブリンには圧倒的というまでではないが力量差はかなりあったと言っていい。何なら、明は普段の練習でゴブリンとは比べ物にならないほど強い黒部との模擬戦を何回も行っている。

 しかし、模擬戦の黒部には明を殺そうという意はない。そのため、明は初めて殺気というものを体全身に浴びせられたのだ。


(黒部さんに本気で殺そうとしてくる奴を初めて前にすると、どれだけ自信があろうとも怯んでしまうって言ってたけど本当にその通りだったな。ゴブリンだったから良かったものの…)


 ゴブリンから魔石を取り終えた明は次の獲物を探しに行こうとするが、ゴブリンに打たれた右手が痛む。


「《メディキット作成》」


 明が呟くと、光が目の前に集まっていき中に包帯やらなんやらが入ったメディキットがあらわれる。スキルによって生成されたメディキットには通常よりも何倍も速く傷が治るという謎特性を持っており、消毒したり、シップのような物を貼ったりとひと手間はあるが中々、強力なスキルとなっている。

 明は、ユニークスキルと選んだ武器によって攻撃ができ、防御ができ、回復もできるという万能さを発揮するようになったのだ。

 もし、誰かとパーティーを組んだら明は攻撃役、防御役、回復役をサポートすることができ、彼一人がパーティーに入るだけでパーティーは安定し、さらに戦術の幅が広がるのだ。つまり、明が一番実力を発揮できるということだ。勿論、本人も黒部にこのことを諭され自覚している。が、まぁ、パーティーを組む相手がいないというのが現状である。


「よしっ、これで大丈夫」


 手にシップなような物を貼り付けた(シップのような物には鎮痛作用まである)明は、ゴブリンの実力を確認し殺気に怯みはしたけど大丈夫だろうと判断し、さらに奥の階層へと足を運んでいく。




 3階層、そこではゴブリンが集団で出てくることになる。拙いながらも連携してくる相手に初めて会うハンターは苦戦することになる。

 明はハンター見習いの初めての難関と言うべき階層に踏み入った。しかし、明は視ることにかけては関しては他に追随を許さない黒部に戦闘を教えられていた。黒部は、明に相手の行動を視ることを徹底的に叩き込み、団体戦での状況の視方、動き方さえも教えていた。それにより、殺気による怯みもなくなった明は5匹ほど一遍に出てくるゴブリン集団を時には盾で防いでからのカウンターで堅実に、時には一気に相手に踏み込んで速攻で次々とゴブリンを薙ぎ払っていった。

 特に苦戦することもなく、ズカズカと進んでいると15分程度で次の階層に続く階段へとたどり着いてしまった。明は腕時計で時間を確認してから考え込む。


(時間も余っているし、体力も十分、次の階層へ行ってみるか?それとも、初めてのダンジョンだからここで引き返すか?)


 黒部も別に、次の階層に行ってはいけないとは言っていないのだ。だから、明は悩み、4階層を覗いてから帰ることにした。

 4階層とは、ゴブリンの亜種が出てくる階層である。ゴブリンの亜種とはゴブリン・ソードマン、ゴブリン・メイジ、ゴブリン・ガードなどそれぞれの分野に特化したゴブリンである。勿論、特化したぶんよりそれぞれの特徴がでて、さらに連携も上手くなっている。

 そのため、これまでとは違う戦いになるだろうと考えた明は一度、偵察を行うことにしたのだ。





―――――――――

後書き?

 主人公が偵察で終われるわけないんだよなぁ

  

 

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