第11話 ダンジョン探索
ダンジョンと通常世界の境界を示すゲートを潜ると、目の前の景色が急転しジメジメとした石造りの通路が広がっていた。
石造りの通路は様々な方向に枝分かれし、迷路を形成している。
「そこまで、狭くはないけど何だか閉塞感がすごいな」
黒部さんに事前に教えてもらった情報によると、このダンジョンは階層が別れているタイプらしく5階層まであるそうだ。因みに、全階層がこの閉塞感を感じさせる石造りなようで最後の5階層だけ一つの大きな広場になっているそうだ。そこに、ダンジョンボスがいるそうだ。
ということで、僕が探索するのは1~4階層となっている。それぞれ、出てくるモンスターが異なるようで1階層がスライム、2階層がゴブリン、3階層がゴブリンが群れとなって行動するようになり、4階層でゴブリンの亜種が出てくるそうだ。
「っと、スライムに接敵する前にスキルの確認をしておくか」
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ステータス
名前 「水谷 明」 年齢 「14」 種族 「地球人」
性別 「男」
ユニークスキル 「レスキュー:Lv-」 機能 「クエスト」
派生スキル 「救難センサー:Lv2」 「
基礎スキル 「ステータス:Lv-」 「地球言語:LvMax」 「体力消費減少:Lv3」 「剣の心得:Lv3」 「S・E感知:Lv2」
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「んぁ、フォロシーが増えてる?昨日名前つけたからかな?」
基礎スキルが色々増えているのは、黒部さんとの練習の成果である。
「体力消費減少」と「剣の心得」は剣の練習中に入手し、「S・E感知」については黒部さんからとっておけと言われたため取得した。このスキルは、ゲームとかで言う魔力を感知できるスキルらしく、スキルの中には自分の体内に存在する魔力、MPを使って超常現象を起こすものもあるそうだ。なお、スキル名のS・Eが何なのかは分かっておらず、良く分かんないから魔力とかMPで良くね?ってなったらしい。また、このスキルの入手の仕方は独特でダンジョンで採れたらしい青緑色の鉱石を黒部さんに渡され、これを両手で持って意識をこの石に集中させろって言われたときは正直、黒部さんの頭を疑ったりしたよ。
因みに、僕のスキル群の中では、「救難センサー」、「
僕がスキルを確認し終え、少し歩いていると………………… 青いアメーバ状の粘液が頭上から音もなく落ちてきた。
それは本来、落下するだけなので音もなくタイミングを合わせるだけで気づきようもない完璧な奇襲となるはずだった。
しかし、その存在を事前に察知していた僕は少し体を横にずらし、剣をスライムが落ちてくる軌道上に置き、下から振り上げ斬った。
「成程、だから黒部さんは「S・E感知」を取っておけと言っていたのか」
なぜ、僕がスライムを事前に察知していたかというとモンスターには魔力が宿っていることが関係している。モンスターは動物で言う、心臓が魔石というダンジョンコアに似ている石に置き換わっている。これは、ダンジョンコアには及ばないが十分なエネルギーを秘めているため、モンスターの死骸から剥ぎ取る素材と共にハンターの稼ぎの元となっている。
ここで、注意すべき事があってモンスターは魔石をその体から取り出すと残った体が消失してしまう。けれど、魔石を取る前に剥ぎ取った部分は残るためモンスターを倒したら、まず死骸から素材になる部分を切り取る必要があるのだ。
余談が長くなったが、つまりモンスターに魔力の塊があるから「S・E感知」に引っかかるのだ。黒部さんの話によるとランクが上のダンジョンでは大体のモンスターが魔力を隠す術を持っているらしいが…。
「ピギィィィィ」
落下してきたスライムは空中で自由に動ける訳もなく、剣に向かっていきそのまま魔石を両断された。
「あっ!」
魔石を両断されたスライムはそのまま粒子となって消えていく。
「ああっ、モンスターの一部持って帰らなきゃ倒した証拠がないのに」
明はスライムというモンスターの姿、形、攻撃方法などは黒部から知らされている。しかし、黒部が当たり前だと思って教えていなかった情報が一つある。
ス ラ イ ム は 儲 か ら な い
これは、ハンターは勿論のことハンターに成ることを夢見る子供でさえも知っている所謂、常識というものである。そんな常識を明は運悪く知っていなかった。今、この瞬間から明とスライムの死闘が始まろうとしていた…。
「ピギィィィィィィッ」
50体。最初を含め明が遭遇したスライムの数だ。このダンジョンに入ってからかれこれ30分、数だけは無駄に多いスライムと戦い続けてきた。
「ふっ!!!」
天井から落ちてきたスライムを明は左手に装着した小楯で受け止めてから跳ね上げ、スライムを空中に放り出す。そのまま、魔石を傷つけぬよう粘液だけを斬る。
「よし!!」
明の手元には小さいスライムの魔石が残っていた。
明はスライムから魔石という成果を得た達成感に浸るが、スライム狩りに夢中になっていて気づかなかった事実がすぐ頭に浮かんでくる。
(これ、効率悪いんじゃ?)
と。
この事実に気づいてしまった明は1階層を振り返ることなく2階層へと足を進めていく……………………。
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