第8話 黒部さんのハンター講座
「いってきます」
「いってらっしゃい」
どうも皆さん、厄介事を避けるため特訓を受けることになった明です。
何でこうなったんでしょうね………。受験が終わった後の春休み、まさか特訓のために朝から家を出ていかないといけなくなるとは!
神様、俺悪いことしましたか?
―――――――――
ハンター協会に着くと昨日、黒部さんと話したところとはまた違う部屋(昨日の部屋は椅子が2脚と机が1つとこじんまりとした部屋だった)で小会議室と言うべきような内装になっていた。
その部屋の中には黒部さんがいた。
「やぁ、おはよう。取り合えず、何処でもいいから席についてくれ」
「おはようございます」
僕が席に着くのを見て黒部さんは喋りだす。
「じゃあ、早速始めて行こうか。まずなんだけどね、何で君にこうやって来て貰うかっていうとね、君が高校に入ったときに周りから侮られないようにするためだ。では、その為には何をする必要があると思う?」
「ハンターは戦闘をして稼ぐ職業なので戦闘力を鍛える、ことでしょうか?」
「そうだね、戦闘力も大切だ。だけどね、それだけじゃないんだよ。ハンターは戦うから戦闘力は勿論必要だけどそれ以外にも必要なものがある。なんだと思う?」
ハンターはダンジョンでモンスターと戦う職だから戦うことができれば良いんじゃないの?
「う~ん……分かりませんね」
「分かんなくても大丈夫さ、これから学んでいけばいい。正解は、情報、知識だ。ダンジョンの構造とか、モンスターの種類、スキルとかだね。何事も未知より、既知の方が対処がしやすい。だから、情報やら知識やらは重要だよ」
ハンターは確かに戦う必要はあるけれども戦闘力が全てってわけでもないのか。
「てことで、まず最初はダンジョンやらスキルやらを学びなおそう」
「はい!」
「じゃあ、まずはダンジョンから。ダンジョンっていうのは、ダンジョンコアって僕らが呼んでいる球体があり、空間が歪んでいる場所のことを指すんだよ。今、出現しているダンジョンは全て空間を歪めてできているらしくて外から見ると想像もつかないほど中は広大ってこともよくあるんだ」
本当に学びなおしだな。一般常識から学びなおすのかぁ。
「そして、ダンジョンの最深部にあるのがダンジョンコアと呼ばれる球体。ダンジョンやモンスターはこの球体が生み出していると言われていて、小さい体積に膨大なエネルギーを秘めているんだ。だから、高価な値段で売買される時があるんだ。でもダンジョンから勝手にコアを持ち帰ったりするのは禁止されていて、持ち帰るには許可が必要なんだけどね………………
………………………今日はこれ位にしとこうか!」
その声で今日分の授業が終わったことが告げられる。
結局、途中に休憩を挟みながらも四時間ぐらい話しを聞いて、質問をしてを繰り返していたようだ。
今日学んだことを単純に纏めると、
ダンジョン…ダンジョンコアの周りに在る歪んだ空間のこと。危険度に差があり、下の方から E、D、C、B、A、S と等級分けされる。
ダンジョンコア…ダンジョンを生み出しているとされる球体。主に、ダンジョンの最深部にある。その体積に比べ、莫大な量のエネルギーを持っている。そのため、高価な値で取引される。が、ダンジョンコアを安易にダンジョンから持ち出すと〝氾濫″が起こるため、ダンジョンからコアを持ち出す場合は行政機関の許可が必要になっている。
モンスター…ダンジョン内を徘徊するダンジョンに侵入してきた者に敵対的な行動をする生物。ダンジョンコアが生み出しているとされる。
氾濫…ダンジョンからダンジョンコアを持ち出すことで発生。モンスターがダンジョンから出てくるようになってしまう。
スキルレベルの上げ方…努力あるのみ
こんなものかな。と、僕が今日習った内容を纏めていると黒部さんが声を掛けてきた。
「明日は、武器を選んだり、取っておいた方がいい基礎スキルを取得するのを始めるからここに来てくれ」
黒部さんはそう言いながら、地図が書かれた紙を渡してきた。明日、この地図に書いてある所に来いということだろう。
次の日、地図に示された場所に来ると巨大なドームが建っていた。
「お~い!!明君、こっちだぁー」
僕を呼ぶ声がしたので、声がした方向を見ると黒部さんが僕を見つけてくれたようで声を上げていた。
「ここは、スキルの練習、武器の試し切り、練習ができるような場所を作るためにハンター協会が建てた複合施設って言えばいいのかな?そんな建物だよ」
僕が黒部さんに近づくとこの建物の説明をしてくれた。どうやら、この建物の名前は「練習場」と言うそうだ。が…
(これは……練習場って大きさじゃないな。ハハッ)
そう、「練習場」という名目ではあるが様々な建物が建てられており全体的な広さとしては一つの遊園地のような大きさとなっている。
その広大な練習場の中を明は黒部に連れられ歩いてく。歩きながら周りを見ていると様々な施設があり、練習するための施設だけでなく飲食店などの休憩施設や、武器や防具などを売っている商業施設などもあった。
(これは練習場?名前がショボいのに規模がでかすぎる)
明が名前に対する規模の差に驚いていると、黒部が並ぶ建物の内の一つに入っていき明を手招きした。
その建物の部屋の中に入ってきて黒部は、
「この中から、君に合う武器を探そう」
と、部屋に並べてある種類豊富な武器を見せながら振り返った。
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