エピローグ

 エピローグ



      影よ

影よ

 影よ

言葉の背中に隠れた言葉の影よ

思い起こせ

お前の地平を

かすかにのこる地平の光に

影よ

影よ

言葉の影よ

いま記憶の底を立ち昇り

言葉は

大地に播かれた言霊となれ


影よ

 影よ

      影よ

       

   誰でもない

      僕の影よ

      憐れむのは

      僕の影じゃない

      愛しい影よ



         光が映し出す陰影の中にさえも、季節が命を灯す

         刹那の輝きと刹那の身悶え

     よるべなき私の言葉

     あてもなく彷徨うしかない

     心の洞窟に巣食う想い

     それは言葉にならない詩

     私は遅い季節に種を蒔く







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