ひとときの安息 (の追放)

ひとときの安息 (の追放)




      メトロノームの残像の振動をくぐり

むしろ たぐりながら

往復運動が連鎖して絡まり

絹に緻かに写し取られた

細胞の軽やかに疾駆けていく影絵

飛行感覚がウスレ

  見分けがつかなくナッタ

等高線の錯乱 ソレハ

点の滴くに生食水を分離する

     

細胞体系学の隙間を慎重に

ごくありふれた気まぐれを

見え隠れに追い詰めていく


てのひらに巻き込んだ

神経の アト を追い

簡略された 

熱量の従来の保存方式が

生食水の水泡へと溶け込む

      と

もう

      光線の構造が 地肌の粗い

雲を潜り

       寝返り三回

点描法の肉だんごの

行列がわめき散らし

      澱んだ風景に混じり

大気を滑り出す

ひとときの安息


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