第39話



「あなた、1年生でしょ?…何組?」


「…い、1組ですが…」


「 なんだ!早く言ってよね~、高吉くんもたしか、1組、だよね? 」


「 そうですが…」


『 ガバッ! 』


「 は!? 」


するとその人は突然、紗世の手を握りしめた。


「お願い!…高吉くんに渡して!」


そう言うと上級生はニコニコしながら行ってしまった。


「ねぇ、何をもらったの?」


手のひらにのっていたのは、ピンクの小さな封筒だった。


それにハートのシールで封がしてある。


「 これって…」


「 ねえさよ?もしかして、ラブレター?…」


「 ぽい」


「 すごい! 初めて見た! 」


「それはいいけれど…どうしようか、これ…」


「それは…やっぱり、渡したほうがいいと思います…」


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