第37話
( ずっと私のこと、ガードしてくれたんだよ…ふたりとも優しいんだ )
( そんなにピタって!?… )
( 後ろに山代くんで、セイカくんと私は向かい合って…)
「 ハグ!? 」
( 聞こえちゃうよ! )
(あの高吉くんが? )
( たまたまだよ… )
「さよ?」
話が長くなりそうだから、私はキョトンとしている2人に向かい、思い切って伝えた。
「 あの…さよと行くので…さっきは…あ、ありがとう…」
山代くんは大きく手を振り、セイカくんも
右手を小さく上げてくれた。
「 信じられない… 」
そう言いながら、2人の後ろ姿をぼーっと見続けている紗世だった。
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