第28話

「 おかあさん? 私の制服は? 」


「 ずぶ濡れだったから、洗濯してお風呂場に干しておいたわよ 」


背伸びをして、ようやく制服のポケットに手が届いた。



ない?



「 あ…あと、ピンク色の石なら、小梅の机の上に… 」


急いで部屋へ戻ると


あった!


もしかしたらチビの飼い主さんの物かもしれない


今度会ったら返さなくちゃ


そして…


お礼を言いたい。


もし、あの人がいなかったら、私とチビちゃんは今頃…


紗世からメールが来ていた。


だいじょうぶなの?

何があったの?

今日はお休みかな?

早く治るといいね

明日は登校できるの?

電話ちょうだい!


すごい数…


心配かけちゃったな…



〈 ごめんね、さよ

明日は多分大丈夫!

だから!

いつものところで! 〉




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