第26話  ちびとラブレター


澄みきった青空の中、緑の香る草原で寝転んで遊んでいた。


ペロペロと舐めてくる、一匹の小さなモフモフした私のお気に入りのワンちゃん


名前をチビってゆーの、メチャかわいいでしょ



「 くすぐったい 」



ふふふ…



「 小梅?…」



…うん?



「 チビ?… 」



「 小梅?・・ 」


おかあさん?


あれ


目を開けると、覚えのあるぬいぐるみとパンダの手


ここは…


私、何してたんだろ、横を向くと、そこにはおかあさんがいた。



「 気がついたのね、良かった 」


「 どうしたの?…あれ、チビは?」



「ちびって、あなたじゃない?ほら、紗世ちゃんにいつも、そう言われてるでしょ?」


「うん…けど、違うの、モフモフのチビ 」


「 モフモフ?」


「 そう、小さくて白いワンちゃん」


「 夢を見てたのね、さあ、もう一度寝なさい…あなた疲れてるの、だから今はゆっくり休みましょ…」



夢?


だって…


あの川で確か、ちびと落ちて、その後…



思いだせない

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