第12話



ーーーー


「 ふ~ん…じゃあ、小学生の頃から? 」


「うん… 」


「 それじゃあ矢口くんの話をしても無駄な抵抗ってわけか」


「 真谷さん?その矢口くんのことって、いったい、何? 」


真谷さんはその話題になると、ニカッと目を細くしてはなし始めた。


「奈々瀬さんて、隅に置けないよね… 」


「 すみ?…何のこと?ますますわかんない 」


「 もう、じれったい…あなたのことを気に入ったってこと…みんなではなしてる時に、矢口くんから奈々瀬さんの名前が出たの…聞くところによると、小さくておとなしい人が好みなんだって!…いいなあ奈々瀬さんは… 」



「 矢口くんが、そんなことを!?… 」


「 …なんだ!やっぱり奈々瀬さん、矢口くんのことを気にして… 」


「 ふ~ん…」


「 えッ!?…ふ~んて、それだけ?… 」


「 ねえ、真谷さん?そんなことより…早く食べようよ! 」


「う、うん… しかし奈々瀬さんて…はぁ、負けたわ… 」


私がどうやら勝ったようです…?


そんなことでがあって、真谷さんとはいつの間にか友達になっていた。



さよが最初の友達…それまでは私…ずうっとぼっちだったから、さよには感謝してるし、さよがいなかったら今頃、高校生になれていなかったかもしれない…


男子に対しての嫌悪感…それは、まったく変わっていないけれど…



ーーー




でもなんとなく聞き覚えのある声だった。



「ちょっと見てくるよ」



えッ!?みッ!見てくるって!?、嫌な予感、

逃げたい、今すぐにでも、できるものなら、ここでドアを開けて、途中下車したいくらいに…



「 … 」



「…相変わらず無関心なやつ…」



ん?…



すると突然、下から顔がニュッと出てきたかと思ったら!?



「 おっはよー!」



ひゃッ!!!…

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