バウンダリ編 第4章 第10話 喧伝
地上に戻った導人達は真っ先に、山本大佐に慰労の報告をした、みんな喜びお礼を言っていたと・・・
「そうかご苦労だった、で、例の竜はどうだった一当てする予定だっただろう?」
「それがですね、ちょっと複雑な事情ができまして・・・これが報告書になります」
後ろに控える、まこと達から笑い声が漏れ出す・・・
山本大佐は怪訝な顔をしながら報告書に目を通す・・・
「は? ダンジョンの攻略と機能消失は良いが、この神というのは何かの比喩表現かね?」
「いえ、私たちは神に会い、聖属性魔法を教授頂きました、そのおかげで竜を倒せましたことを報告いたします、ちなみに神様は壮年くらいの黒目黒髪、両側に天使を従えていました、お名前は神様が新藤 改様で天使が太郎様と二郎様だそうです」
「本当なのか・・・」
「本当です」
「・・・」
「うん、報告は報告だそのまま上にあげよう」
「追加で、聖魔法でケガも治せました」
「ケガ?」
「神様が仰っていたので、途中にたまたま骨折した隊員が居たので試したところすぐに治りました」
「・・・それも、追加して報告しよう」
世界じゅうでの氾濫の影響もあってか、何のアナウンスもなかったが1月もたったころ、山本大佐から連絡が来たチームの主要メンバーを連れて〇月〇〇日0900時に首相官邸に来ること。
「は? なあまこと・・・大佐から変なメールが来た」
「なあに? 」
メールを見せる。
「首相官邸ってあの?」
「まあ他にはないからな、詳細は無いけれど礼装だろうな」
「主要メンバーか・・・身内だけでいいか」
「いいんじゃない」
ポチポチとメールをグループ内に転送する。
当日首相官邸前
集合して、予想はしていたが友也が私服で来ていたために追い帰し、時間が少し押したが定刻30分前に到着した。
官邸玄関にいる警備隊さんに用件を伝え通してもらう、中の会議室を控室として使ってほしいといわれ、少し談笑していると、ノックが聞こえた。
「はいどうぞ」
「失礼します、渡辺中将並びに山本大佐をご案内しました」
立ち上がり、迎える。
「やあ、深見君5年ぶりかな」
「あっと、ご無沙汰いたしております、渡辺中将・・・あの時は知らず失礼をいたしました」
「いやいい、あの時の少年がねえ、ここまで来るとはあっという間だね、そうだ深見君これを」
何か紙を受け取ると、辞令だった少佐に昇格と書いてある、ほかのメンバーにも後日辞令を渡すとおっしゃっていた。
「さてここに来てもらったのは、うすうす気が付いていると思うが、さすがにもう黙っていることが困難になったという判断で、世界に向けて200階層のダンジョン攻略を発表と魔法の存在を世界に向けて発表する、多少デモンストレーションも被害が出ないようにお願いしたい」
「それで、シナリオとしては深見少佐、君中学生の時に神様に魔法を習ったことにしないかね? 時系列は少しあれだけど実際に習ったんだろう?」
「お受けします、寝ていたら枕元に立った辺りでいいですか?」
「あの症状を入れよう、死ぬほど苦しんでいた時に・・・だな」
「じゃあデモンストレーションは、けが人治しましょうか?」
「ああそれは良い実に平和的だ」
「ここでの話は当然他言無用だよ、特に佐藤友也3尉分かっているね」
「はい、承知しました」
ビシッと敬礼する友也。
急遽決めたちょうどよさそうなけが人を、軍病院から搬送したりして11時から放送が開始された。
総理や、渡辺中将並びに山本大佐が200階層のダンジョン攻略を発表し、その成果の裏で5年前から魔法という力を利用してきたこと、それは、習得可能であることをアナウンスするがその習得情報は秘匿する旨を発表。
その内容に、一部のメディアが噛みついたが、それでは君のところで魔法により何か起こったときに弁済するかね?と言われ黙っていた。
そして、導人が呼ばれ、足にけがをしている患者の説明が担当医師から始まる、一通り説明した後、包帯とガーゼをはがし患部を露出させる、まだ治癒しておらず血がにじんでいる、導人が患者に近づき全身に金色の光をまとわせる、手を患部にそっと近づけるが、カメラの画角を考慮し傷が修復されるのを遮らないように注意する。
目の前で起こる奇跡、映像の逆回転のように傷口が修復されていく、修復はおかしいと思うが、治癒というよりは修復だった、誰もが静かになる。また必要はないが導人が金色の光を纏ったのもいい演出となったようだ。
その後、彼こそが5年前自身の死の淵に際した折り、神が降臨し魔法を授けられた本人で彼からオルタスにおける魔法が始まったと発表した。
すごい量のフラッシュが焚かれる、苦笑いを浮かべたいのを我慢し導人はまじめな顔で軍人らしく務めた。
その後現れた神は自身で名を名乗り両側に天使を従えていたと発表、神は黒髪黒目の壮年、およそ50歳くらいで身長も175cmくらい、新藤 改様で天使が185cm~190cmくらいで白い6対の羽をもっていた、名前は太郎様と二郎様と教えられた、と発表をする。
その神により治療魔法だけではなく、この世界には目には見えていないが魔素があり、魔法が使えるようになればそれが見えることまで説明した。
当然これはあらかじめ発表内容として山本大佐たちと練ったシナリオである。
一通り説明をして最後に、
「魔法はダンジョンに苦しめられている人々を救済し、モンスターを倒すうえで大きな力になると私は考えています、そのため神が人類に与えてくれた。だが、それは神に直接導かれた私であっても、私一人では成しえる事は出来ません、皆さんのご協力をお願いいたします。軍では魔法を隊員に教授することができます、人類をモンスターの脅威から解放しましょう。むろんこの私もこの身が神のもとに召されるまで尽力することを誓います、が、あと一つ、皆さんの力を私達に貸していただきたい、ご協力をよろしくお願いいたします」
導人はそう言うと、敬礼しながら会場を一度見回した後、壇上から降りる、その会見の内容は新たなる驚きと信仰を世界に起こすことになった。
「お疲れ様」
まことがそういって、壇上から降りる導人を迎える。
「・・・これでは道化だよ」
と苦笑いしながら導人はまことに一言返す。
その後の世界では、ダンジョンはどんどん制覇され、小さな島国であったオルタスは神と国とされ、当然導人は神の使いと魔法使いの始祖、賢者、聖人などの名で世界に知られた。
いくつかの教会では、天使が存在の証明をされたことから、新藤と太郎君と二郎君の像が作られ祀られるようになった。
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ずいぶん長くなってしまいましたが、- 宇宙管理者のチートで無責任な業務日誌 - バウンダリ編を終了します、読んでくださいました方々にお礼を申し上げます。
この世界に魔法を - 宇宙管理者のチートで無責任な業務日誌 - バウンダリ編 久遠 れんり @recmiya
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