バウンダリ編 第4章 第09話 教授
導人達は山本大佐に慰労の命令書を受け取り、ダンジョンに侵入していた、各中継陣地にも少しづつ物資を配達しながら深層へと降りて行く。
3日ほどかけて199階の攻略本部へ到着し山本からの指令書を見せる、慰労のため宴会せよ、元々攻撃は絶えず行っていくが進展の見えない状況隊員の疲労はかなりのものがあった、現場指揮官も快く了承し隊員が交代制の為24時間の宴会が始まった。
宴会指令書とは別に、現状偵察と情報収集のお仕事指令も受けており、宴会が落ち着いてきたころに現場指令にボスにアタックすることを伝える。
先の情報以上のものはなく、導人たちは、やはり全力のひと当てかなと作戦を考えていたころ地上では突然世界中のダンジョンから氾濫が発生していた。
超重力宇宙の底で新藤のいじめに耐えていたヨモツだが、とうとう耐え切れず・・・このままでは消滅させられる、そう考えて、色々な宇宙にばらまいてある分体に反乱を起こさせ、管理者がその対処にかかりきりになった隙に、忌々しい聖魔法を照射する超巨大魔道具を破壊しようと考えた。
ただ、現在の導人の所属する国オルタスでは、すでに各基地に魔法部隊が配置され、氾濫は速やかに鎮静化されていった。
当然そんな情報は知らず、導人たちはたまたま居合わせた高津2尉の隊と一緒に200階の扉をくぐる。
目の前には巨大な竜、
「おお~でかいな」
誰かがつぶやく・・・。
さてとりあえず、情報の復習だな物理はもったいないから魔法で光以外を試してみよう。
導人は静かに、しかし他の隊員と違い周りの魔素まで集め魔法を組み立てる、火から順に試すが報告のとおり無効またははじいている。
攻撃されて気が付いたのか、雷の閃光が光る、とっさにシールドを張り受け流すと、空間全部の魔素を使う勢いで光魔法を打ち出しただがその勢いの魔法でも鱗を数枚はがす程度だったが、すぐに同部位にみんなが光魔法を打ち込む、多少は効いたのか雷と火球が降り注いでくる、シールドで防いでいるが空気がやばいなと考えていると、竜の後ろの空間に穴が開き黒い霧が押し寄せてきた、それを得た竜は体が一回り大きくなりダメージも復活している、高津2尉が、
「隊長あの穴は何でしょう?」
と聞いてきたが、
「私にも判断が付かない、見た感じは別空間に干渉しているようだ、少し有効だった光属性で攻撃して見よう」
大量の周辺の魔素を集めどこまでも貫通するイメージで竜ごと空間に開いた穴を攻撃する。
んっ、光の魔法が穴に当たった瞬間何かが干渉した・・・なんだ?
突然目の前の空間で、光の柱が煌めき始める、隊員たちも皆警戒をする・・・
「ああ、攻撃をしないでくれ」
と言いながら3人、人?が現れた、
「私は、この宇宙の管理者で、新藤 改(しんどう あらた)隣は、太郎と二郎よろしく」
「空間への干渉を検知してね、ああいう手合いに効くのは聖魔法だ、少し見ていて」
きらきらと金色に輝く魔法が、開いていた穴に向けて撃ち出されるその強力な力は導人が打ち出す魔法の数百倍の威力があった・・・
「綺麗だ・・・光ではないのですね」
「光に近いが与えるのが熱ではなくもっとすべてを浄化するイメージだ、うまく使えば怪我を治したりもできる」
「浄化ですか?」
「悪しき物、闇を祓い清める、荘厳さをイメージというのは難しいかな? ほかの魔法中心の宇宙では普通に使われているから、何かきっかけがあれば使えそうだね、この世界には神という者の概念はないのかな?」
「神ですか? 概念はありますが普段あまり気にはしていません」
「日本と同じ感じか・・・」
「漠然と使っているからなあ? 太郎君たち何かイメージのコツとかない?」
「主の仰っていた、すべてを清め浄化するイメージで発動できるはずです、特に光が使えるのであればさほど苦労はしないはずですが・・・?」
「すみません、力を抑えてあの竜に撃って頂けませんでしょうか?」
「ああ、分かった」
「いえ、主の魔法は特殊ですから、私たちが行います」
「今から撃つ、まず魔素に属性・・・聖の属性を与えそれを撃ちだす」
太郎君の魔法を見よう見まねで導人も試す。
「聖の属性・・・こうか? すべてを浄化・・・」
白い光が徐々に金色を待ちだす、暑くも寒くもない光・・・
竜に向かって撃ちだす・・・
今まで効かなかった攻撃が効く、周辺の魔素を集めもっと強力な力を練りこみさらに撃つ・・・
頭部を失い竜は消えていく・・・
「ありがとうございました」
「ああ、この世界は少し魔素は薄いけどイメージを強く持てば魔法が使えるからね、それじゃあ・・・」
と言って、消えていった。
「ねえ導人、あの人たちって・・・」
「宇宙の管理者と言っていたから、俺たちより上位の存在なんだろう・・・神様みたいなもんじゃないのか? 面白いから報告書には神様に助けてもらい聖魔法を教えてもらったと書いておこう」
「きっと大佐もびっくりですよね」
と言って大笑いしていると、ダンジョン内が少し薄暗くなった・・・
「ありゃ、200階で終わりだったみたいですよ」
「ああ撤収の準備だ」
扉を出てまだ宴会をしている隊員たちに、
「ダンジョンが死んだ、撤収」
と命令を出す。
一部酔っ払いが文句を言っていたが、帰る道々続きをすればいいと説得し腰を上げさせる。
「さあ帰ろう」
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