第4章 伝説

バウンダリ編 第4章 第01話 再生

 導人はこの2年で自分の隊だけではなく、生き残った隊も基本から鍛えなおした、能力が優れていた2つの隊がなすべなく崩壊した。そのことを生き残りの隊員から聞き、他の隊員では歯が立たないため犠牲になった3人の士官・・・


 そのことで、隊員たちは奮起し文句は言っていたが真面目に修行を行った、泣きながら・・・それは辛さか悔しさか、失った隊員を思い出し悲しみからか・・・


 当初、年下の導人達、導人だけではなく、最初まだ中学生だった凜にまでころころと負けていた、魔法でも体術でも。

 そのことは、結構いい方向に働いたらしく、プライドよりも努力による到達点を目指す方向に向かってくれた。


 その後、実は導人が5人の士官の師匠であることが分かると、さらに気合は入ってくれてうれしいが、中には崇拝の対象とみる人間がいるようで、少し困ることになるがもう少し先の話。



 基本的、魔素の操作を徹底的に反復させ、不得意な魔法があるものは得意な人間の練習をひたすら見せてもらいイメージを固めさせた、これによりすべての属性を全員が使えるようになった、あとは身体強化を使いながらの武術練習、特に普段の生活でも魔素の循環はさせることを徹底した。


 これにより、特殊攻撃M師団一時の半数程度となったが能力的には大きくアップした。懸念された各種武装は篠田2尉の残した資料を基に改良を導人が主導で行い、各隊に配備していく。


 ここまでで約半年、そこから、何とか山本大佐が頑張り50人の増員を手に入れた、曹長クラスを2人、3尉に昇給させ隊長として任命2小隊を新規に作成25人を1小隊として編成し、残り10人と飛田隊と小田隊の生き残り12人を加え導人と仲良しグループ7人で1小隊、ただし凜や由希ちゃんはまだ中学生の為25人で5小隊の編成となった。


 世界中での混乱が少し収まった1年後、特殊攻撃M師団は再始動を開始した、ただし導人の小隊は予備として、または補給の交代要員として現役隊員のみが参加、導人は学生生活を優先していた、ただ、裏の事情は山本大佐しか知らないが導人が参加を拒んだことに大きく配慮がされていた。


 この時はまだ、ダンジョンに入ること自体を導人が躊躇をしていた、親しい人間の死はかなり重く導人の心にのしかかっていたようだ。


 ちょうど、士官学校への進学において重要な年でもあり、配慮したこととなっている。実際、導人が攻略に着手するのは士官学校入学後となる。



 その半年後、士官学校入学と共に、魔法学科の先輩である高津飛海を高津あきちゃんと共に追い込み、徹底的に鍛えなおした、途中で「くっ殺せと」ほざいていたが完全に無視られ妹に地獄を教えられたようだ。


 そのころから、ダンジョン攻略に復帰し、ダンジョンからモンスターが消えた。

 隊員たちは、ひたすら10階ごとのボスを倒させられ全員が一人で倒せるようになると次の10階分進む特訓が行われた。

 新人の隊員からは泣き言も出たが、事情を知っている古参の隊員からはこれだけの力があればなんとかなったのに、が合言葉として進んで地獄に身を投じて行った。


 しばらくすると、先行していた攻略組本隊を抜き去り・・・と言ってもいまだに90階には届いていなかった。


 特に抜かれても苦情は出ることは無く攻略チームは入れ替わった、実はこのあたりからモンスターがみな黒い霧を纏い、光の魔法を使用しないと倒せなくなっていた、確かにみんな魔素の扱いは上達していたがやはり、導人の小隊とは差ができていた。


 導人自身も、黒い霧を纏ったモンスターについて考察はしていた、闇を纏っているならやはり光というところに考えが落ち着いていたが、実はこの小隊は生き残りであり、隊長の敵を討つ、モンスターを倒すという、祈りや願いが魔法に乗っていた、最終的には魔物を浄化する聖魔法が必要になるのだが、それを教えてもらえるまでにはもう少し時間が必要であった。


 士官学校では、実は導人自身も含め魔法科の取扱いに困っていた、新入生ながらすでに実働の部隊を率い実践を行っている、地獄とうたわれた行軍教練も3日の行程を1日で軽々終了させ、逆に教官たちは演習時に恐怖をを叩き込まれた、既存の武器と言ってもペイント弾を使った林間模擬戦で魔法科に全部隊が壊滅させられた、どんなに隠れていようが容赦なく発見され、攻撃しようにも射程範囲に入ることをさせてもらえなかった。


 当然教官たちは、作戦内容などの判定のために潜んでいたが容赦なく攻撃されたようだ、実際普通に監督という腕章をした人間は攻撃されていない。

 いつどこから襲ってくるかわからない、逆に魔法科の人間は索敵魔法を用いて瞬時に敵味方の場所を把握する。

 なおかつ、通常演習では攻撃魔法は禁じてあった、それは、一度力を見ると言って戦車用の標的を使って導人達に的当てをさせたことがあるが、一瞬で3キロ先の的がすべて爆散した、一部では背面の土塁も消滅していた、その威力を知っているからである。


 従来教えていた戦略と戦術が一切通じない、教官たちの心を折るには充分であった・・・

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