バウンダリ編 第3章 第05話 会議
友也がバカなことをした深夜、美馬まことの部屋では緊急会議が行われていた。
議題は〈水希、導人と添い寝事件〉についてである。
夜中になったのは、今日飛田が任務でダンジョンに入っていたからである、連絡を受け50階から驚異のスピードで出てきたようだ、ただし70階に行く途中だったため会議が終わればまた戻る必要がある。
しかし、まことからの連絡で議題を見た瞬間いかなるものよりも優先すべきだと、水希・・・小田2尉をどうしても問い詰めなくてはと考え自分の部隊を放り出して地上に上がってきた、そのため速やかに戻らなければ懲罰の対象となることは承知している。
しかし、しかしである、この前ボソッと水希が言い、ずっと気になっていた、距離感は近いのフレーズ・・・それがまさか添い寝であるとは・・・
放り出された部隊も、実は飛田が端末を見た瞬間顔色を変え走り出したので、ああまたか・・・と理解していた、実に優秀な部下たちであった。
その部屋のリビングは、常人では耐えれないほどのプレッシャーと高濃度の魔素が渦巻いて、圧力に耐えきれない家具が怪しく軋んでいた、開き直りくつろいだ様子の水希、その反対側に見事にそろったゲンドウポーズで座るまこととほむら・・・
「で、どうして添い寝をする状態になったのかしら? 水希ねえさん」
「うん? ああ前に、間違えて裸で添い寝した時に、導人くんから服着てれば添い寝してもいいと許可をもらったから」
プレッシャーが強まり、家具の軋みがひどくなる・・・
「裸で添い寝した? だと?」
「・・・それは、重大な協定違反ではないのか?」
「過去の、導人くんとの重要な約束・・・」
「こちら側3人の都合で、恋人という特別を限定せず、均等に付き合ってくれることを導人くんにお願いし保っているバランス・・・確かに特別にはなりたいが、なれなかったとき・・・特に水希と私は年齢という重大なハンデもある、考えるだけでも恐ろしい・・・もし選ばれなかったら・・・その時私は・・・そのための協定だろう? 距離感がと、この前言っていたが、よもや添い寝などと・・・ちょっと滑ってなんてことになれば、セルフレイティング違反でこの宇宙が突然消滅することもあるのよ、あらかじめメールは来るみたいだけど・・・分かっているの?」
「ここは・・・X・・・ノ〇ターン〇ベルズじゃないの!!」
「それは・・・わかっているわよ・・・でも導人くんの横で寝るとしあわせなの・・・」
「そんなこと・・・みんな分かっているわよ」
「じゃあ、そう言うことで票を取ります、順番に添い寝をする、賛成は挙手してください」
「・・・全会一致ですね、では隠れて添い寝をしていた、水希ねえさんは一か月の添い寝禁止、賛成は挙手を」
「・・・ふっふっふ、賛成2票水希ねえさんは一月の添い寝禁止です」
がっくりとうなだれる、水希・・・
「あっでも今日から私、ダンジョンに5日は籠もりっぱなしになる、どうしよう?」
「そこは、毎日交代じゃなくてもいいでしょう? 水希ねえさんと違いますから譲り合いましょう?」
「うん、そうね、お願いねまことちゃん」
「有意義な会議だったわ、それじゃあフジに急いで戻らなきゃ、また懲罰貰っちゃう」
「私も、帰らなきゃいけないから一緒に出るわ」
「それじゃあね、明日は多分田村2尉が来るはずよ」
みんなが帰り、静まった部屋で一人笑みを浮かべるまこと・・・そう、ほかの二人は任務があるため月に数回しかここに来れない・・・残りは全部・・・わ・た・し・・・うふ。
どのパジャマにしようかな?それともシースルーの・・・着ていればいいのよね。
やっぱり最初は、かわいいので安心させるのがいいかな?
そそくさと明日の学校の荷物まで用意し、かわいいパジャマやちょっとした着替えまでもって部屋を後にする、持ちきれない荷物は明日ね。
翌朝、導人は軽くパニックを起こしていた、また水希が忍び込んだのだと思ったらまことだった・・・なんで?
その者かわいいパジャマをまとい、白のベッドにて安眠をむさぼるべし・・・
ちょっと現実逃避をした後、思い直し、
「あー・・・まことちゃん」
と少しゆすってみる、ぷにぷにして柔らかいな・・・と考えながらゆすると、まことが目を覚ました。
「あっ、おはよう」
「ああ、おはよう、ど・・」とそこまで言うと、まことは言葉を遮り
「朝食作ります」
とそそくさと、出て行ってしまった。
またなにか、知らない間に決まりごとができたのかな? と導人は思案する。
だいたい、特別を作らないでくれと、3人に言われ恋人禁止をされてしまい、なぜかそれは親にまで周知されていた。
「はぁ・・・まあいいか、どうせほむら辺りがしゃべってくれるだろ」
3人にとって幸か不幸か導人の中で3人は、ちょっと距離感の狂った3人姉妹と近い者、つまり家族となっていた、これは奥手でなかなか発育しなかった恋愛感情によるものが大きいのかもしれない。
子供の時から身近にいた存在、それが最近育った恋愛感情とのはざまで少し戸惑っている。
それが今の状態であった、行く先は神すらわからない・・・
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