バウンダリ編 第2章 第21話 親睦

 結局、トレーニングは夕方からとなり、土曜日は観光と決まったようだ。

 昨日の、テニスコートの一件で少し中学生サイドは多少ぎくしゃくしているが、親たちはずいぶん親睦を深めたようだ。

 

 観光する場所は湖や風穴があり一般的な観光コースを周遊するようだ、今回のメンバー唯一の高校2年生の高津さんのお兄さん飛海(あすま)さんが引率となるようだが、午前中は飛田3尉が付き午後からは小田3尉がちびっこグループにつく予定のようだ、親たちは各自観光を楽しみ集合時間に集まる計画のようだ。


「はーい、それではこっちに集合してくださ~い」

 なぜか白い旗を持ち、飛田3尉が集合をかけている、ここではまだ各親がいるため皆が素直に従う、

「ここからバスに乗りまずはいくつかある湖のうち、中山しろ鳥湖へ向かいます、中学生のみんなにはぴったりな名前の湖です。何しろちゅうさんですから」

 と言って、場を白くしていた。


 ぞろぞろと、バスに乗り移動して行く、昨夜の一件で気になり達男たちを見ると、確かに自然な感じで距離が近い感じがする、今まで気が付かなかったな・・・


 彼女ねぇ・・・今まで気にもしていなかったけど、それはおかしいのかな?

「んっ? 彼女がどうしたの?」

 なぜか横に座っている、美馬さんが聞いてきた。

「あれ? 口に出してた?」

「うん、彼女ねぇって」

「げっ、はずかし」


「なあに、お姉さんに言ってごらん」

「おねえさんて、年は同じでしょ」

「それはそうだけど、深見くん誕生日っていつなの?」

「ああ、5月の3日」

「あら、私は9月10日だから深見くんの方がお兄さんだわ」

「お兄ちゃん、2学期始まったらすぐ私の誕生日だからよろしくね」


「なんて言うやつだ、今の話の流れでプレゼントの催促まで持って行くとは・・・」

「で、彼女がどうしたの?」

「ああ、俺って今まで彼女とか気にしたことがなかったから、おかしいのかなって・・・」


「ああ、男の子は精神的発育は女の子に比べて遅いから、高校生くらいが本番でサルに進化するって去年部活にいた先輩に聞いた」

「へぇ・・・そうなんだ・・・ってサル? 進化?」

「うん、なんかそれだから気を付けないといけないって、習った」

「試合なんかで、中高混合だとすぐ高校生に声かけられて襲われるから注意しなさいって」

「・・・それは、ちょっと極端だと思うけど、部活の注意でそれが出ると言うことはそんなことがよくあるんだろうか?」


「中学生の男子って、深見くんみたいにまだ異性に興味がない子が多いけど、高校生になるとホルモンの関係で開眼する? みたいよ」

「そういえば、深見くんってまだひげなんかも生えてきていないし、テストステロンだったけ? がまだ少ないのかもね」

「ホルモンねぇ」


 という話をしていると、到着したようだ、バスから降りて厨2? ちゅうさんの湖に向かう、この付近にも湧水の湧く小さな池が点在していて見どころとなっているようだ、猿回しを見ることができる施設もあるようだ。


 自称バスガイドさんの目的はスワンボートだったようで、一目散に連れていかれた到着するなりさあ乗りましょうと変なテンションで、また舞い上がっているようだ。

「しようがない、ちょっと相手をして来るよ」

 と美馬さんに言って飛田3尉の方に向かっていく。


「ねえ、凜ちゃんあのガイドみたいな人って何なの?」

「ちょっと壊れた軍の人でお兄を狙っている人」

「壊れた?」

「うん、あの年まで男の人と付き合ったことがなくて、暴走モードに入っているみたい」

「そうなんだ、結構年上っぽいけど」

「確か、24歳? もう一人の小田さんが23だったと思う」

「げっ10個位上じゃん、何考えているの・・・ショ〇コンなの?」


「んーこじらせた純愛? 青春時代をスポーツ一筋に打ち込んで、その後軍で訓練一直線で気が付けばあの年だったみたいで・・・」

「げっ、他人事じゃないわ、気を付けよう・・・てっもう一人?」

「うん、あの二人でお話合いがあったようだから、きっと昼から小田さんが来ると思う」

「そう、深見くんも大変ねぇ」

「・・・まことさんも狙っているの?」

「えっええっっと」

「いや・・・ありがとう、これからもよろしくね、おねえちゃん」

「いや、凜ちゃん・・・うん・・・」


 飛田3尉は、一緒にスワンボートに乗り漕いでいるとすんごい幸せそうだった、ただ、桟橋にもどると飛田3尉のご両親がすごく申し訳ないような顔をしていて、それを見てしまった導人はちょっと戸惑う・・・。


 その後、周辺の観光施設を巡り、小金持ちな導人は集られていた、もちろん飛田3尉がキラキラした目で見ていたアクセサリーも買ってあげた、踊りだしたので放置したが・・・


 そのすぐ後、何処からか隣にやって来た小田3尉は、黙ってアクセサリーを指さし目をウルウルさせている・・・

 仕方がないので買ってあげると、こいつも踊り始めた、しかも回転付きだ・・・


 何か踊るのって流行っているのかな?


 食事の場所は次の場所に移動途中に寄るとのことで、再びバスに乗り込んだ。


 

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