バウンダリ編 第2章 第20話 禁断

 2対のうち1対がボソッと、

「バレーボールなら、教えられるのに・・・」

 もう1対は

「私は、短距離重視のスポーツはだめだわ、400m以上じゃないと・・・」


 後ろから、

「ビール持っている時点で、ダメダメよね」

 と声が聞こえた。


 慌てて、振り返ると凜がいた、

「混ざらないの?」

 それに対し二人は、ごにょごにょと言い訳をしている。

「私は行って来よう」

 と凜は駆けだしてしまった。


 それを眺めながら、一歩を踏み出せなかった2人は、明日からの観光で頑張ろうと、踵を返した。


 一応指導としては、移動は移動で終了しその後打つ動作をするそれができないと体が壊れると説明し、実際の動きを見せていたら、凜がやって来た。

「テニスやったことがないからやってみたい」

 とシューズとかも借りてきていた。


 疲労で動けない達男を審判にして、凜と高津さん、導人と美馬さんでダブルスをしてみた。

 高津さんはプロを目指していると言っても、凜に教えながら試合をしているのでダブルスにしてはかなり広い範囲をカバーしている、こっちはこっちで相手の動きを見てダッシュをする方法を教えながらなので、それなりにバランスが取れていたが、途中から高津さんはフェイスの角度をスイングの途中で変更する小技を使いだして、ちょっと離された、しようがないちょっとだけ身体強化を入れスピードを上げる。


 それに気が付いた凜が、身体強化を使いだしてどこかの漫画のようなテニスになってくる、ガットが切れるかボールが破裂しそうになって来た、硬式と思えない角度でボールが曲がる、気が付けば高津さんも途中からついてこれていない。

 やばい・・・

「おい、凜ストップ!!」


「へっ・・・いい所だったのに」

 と口をとがらせているが、周りはドン引きだ。


「今のはいったい?」

「二人とも、打つ瞬間しか姿が見えなかったよ」

「あー、ごめんつい本気になっちゃって・・・」

「実は、凜も魔法が使えるんだ」

「それで身体強化して、体を動かすとあんなことになる」


「そうね、何処の王子様かと思っちゃったわ」

「ボールがグネグネ曲がっていたし・・・」

 高津さんが近づいて来て、小声で

「魔法使いってそんなの簡単になれるの?」

 と聞いてきた。

「なれるけど、軍の管理になっちゃうから、プロなんかにはなれなくなるよ」

「そっかー、残念、あの動きを見ると、もう無敵としか言いようがなかったよ」

「ちょっと、レシーブするからサーブ打ってみてくれる、強化有りで」


「それじゃあ、行くよ」

 少し軽めで、この位かな?

 非常に軽いパンという音がしたら、もう金網に刺さっていた。

「だめ、もっとゆっくり」

 もっと軽めで・・・

パシという音でもう相手のコートに入ったが、高津さんは反応ができなかった。


「すごいわね、深見くんもうテニスの魔王様って名乗ったらどう? きっとあっと言う間に世界制覇できるわよ」

「身体強化ってズルにならないかな?」

「それに、今の常識と検査法には引っかからないけど、自分の力というのはちょっと違う気がするから、魔王様宣言はやめておこう」

「残念だけど、格上と練習ができるのが分かったから、これからもよろしくね」

「あっ、私も」

 と美馬さんが便乗する。


「お兄が相手できないときは、私に連絡くれてもいいわよテニスって結構面白いし」

「凜ちゃん、それいいわね、私の妹も誘ってしようか?」

「へっ、由希ちゃんてテニスするの? さっき誘ったけどいかな~いって部屋にいたよ」

「ああ、スクールに行っているけどランクが落ちたってすねているのよ」

「美馬由希さんって妹なの?珍しい苗字だから気にはしていたけど、あの子は基本的な体力不足ね技術はあるんだけど・・・」


「あっ、しまったこんな時間だ片づけないと、ここ23時までだったよね」

 つい話し込んでしまった、片づけてカギを返さなきゃ、ネットのワイヤーも緩めないといけない。


 達男がダッシュしてきて

「そうそう、片づけてもう一度お風呂行こう」

「今日は、貸し切りみたいなものだから家族風呂も使って良いらしいよ?」

「そんなもの親と鉢合わせしたら気まずいだけよ」

 と答える、高津さん

「そうか」

 と落ち込む達夫・・・


 ???

「ふたりって、付き合っているの?」

「あれ、言ってなかったけ?」

「それも一緒にお風呂に入る仲なの?」

 美馬さんが聞くと、

「えっ・・・あっ・・・いや・・・」


 と思わず、凜の耳を塞いでしまった・・・



 時は少しさかのぼり、友也によるラッキースケベ事件の放課後、結局カラオケに行くことになり4人でワイワイと2時間ほどカラオケをして、後日テニスの練習を見ることを約束して別れたが、電車の関係上達男と高津さんが同じ方向なので一緒に帰ることになる。


「友也も悪い奴じゃないんだけど、いまお年頃で頭の中がスケベで満開のようでね、すぐ暴走するんだ」

「あーそうだね、あの焦った感じがちょっと怖いよ」

「全身から、変なオーラが出ているからな」

「もう少しで闇魔法がマスターできるとか言っていたわよ」

「近くに導人が居て、あのダンジョンで実際の魔法観たからな、あれはあこがれるよ」

「そうよね、使えるようになれば便利そうなんだけどな・・・」


「あー、まあこんな道端で、その系統の話はまずいかも・・・」

「あっ、そうだった」

「話は変わるけど、女の子もエッチとか興味あるの?」

「いきなりそんな・・・話題を変えるにしてもほかになかったの?」

「いやなんとなく、興味が勝ってしまって」


「・・・当然あるわよ・・・友達と言ってもスクールの友達だから高校生とかで彼氏とののろけ話とか結構聞くし、中にはエッチしてだんだん良くなってきたとか・・・」

「ああ、女の子は最初は痛いとか聞くよね」


 などと話をしながら、プラプラと帰っていたが、お約束のように突然ゲリラ豪雨が降って来た。

「どひゃー、何処か・・・あっあそこ軒が広い」

「参ったわね・・・びしょ濡れだわ」

「・・・」


「ん、どうしたの?」

「いやここって・・・」

「へっ」

 振り返れば、パネルで部屋が選べるシステムの玄関ホールが見えている。


「あーこれが有名なロボットホテルか?」

「馬鹿ね、違うよここは・・・」

「雨宿りに入ってみる?」

「え~・・・まあ、このままだと風邪ひくとよくないし・・・」


 と、言うことがあった、結局2人で中に入りどうなったかは・・・

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