バウンダリ編 第2章 第18話 果報

 導人と達男はカラオケボックスに来ていた、期末試験も終わり息抜きに行こうと達男が企画をした。

 メンバーは友也ラッキーすけべ事件の時の被害者Aさんこと、硬式テニス部 高津あきさんと美馬まことさんだ、当然加害者であるAくんは来ていない。


「いらっしゃいませ、何名様ですか? ご希望の機種はありますでしょうか?ご利用時間は・・・?」

 次々と来る店員さんの質問に答え、入店をする。

 この店はフリードリンクなので、各自でスペシャルカクテルジュースを作って部屋に移動する。


 入ると早速お疲れの乾杯をして、女の子は何かつまめるものを注文と言ってタブレットをワイワイ言いながら操作している。


 達男は自由人の世代という少し昔の歌を歌いだした、仕事をしないで生きていく自由人の生き方が共感でき、夏休みの回想シーンではなぜか泣けるのだそうだ・・・

 確か最後、家から追い出されるよね・・・


 まだ女の子はワイワイ言っているので、適当にわかりそうな歌を入れていく・・・が意外と知っている曲が別れの曲が多いことに気が付く、さすがにこんな雰囲気で別れの曲ばかりはまずい気がする・・・


 とりあえず少し前の曲だが、イベントで発表された10周年記念ソングの後は勝手にを入れておく、これ早いんだよな歌えるかな・・・


 しばらく楽しんでいたが、やっと注文から復帰した彼女たちと今回のテストの答え合わせと、前回話題になった体に使い方を教えてほしいのリクエストにこたえるため夏休みに入ったらと言うことで、予定を少し組んだ。

 なぜか、達男も混ざることになり、テニスをしようかという話になった。


 途中なぜか、どんな子がタイプなのとかいろいろ聞かれたが、あまり気にしていない一緒にいて気を使わなくて良いのが一番かなと言ったら、目の端でスパークが見えた気がした、あれ?彼女たち魔法使えないよね?


 やはり歌いたくなって星屑演芸団の紫苑の涙を入れてしまった、この曲が大好きなんだ、しかたがないだろ・・・ただ悲しい曲だから、泣けてしまうんだよね・・・


 この曲は戦争孤児の紫苑がもく・・彼女のある能力により平和だった時のふるさとを夢に見た、その平和な世界を見せたいのに・・・彼は幼少期にも自分を引き取ってくれて、親子をになれるよう頑張ろうと言ってくれた人を交通事故で無くし、また今回も基地で蔓延した病気に罹患し彼女が死んでしまった悲しい歌だ。《この物語はフィクションです》

 

 順番が来て歌い始め、つい力が入り歌に魔力を乗せててしまった、モニターに向かって曲に浸りこんで歌っていたため周りを気にしていなかったが、曲を歌い終わって周りを見るとだぁーっと音が聞こえそうな勢いでみんな泣いていた・・・


 なんだか知らないが悲しくて切なくてどうしようもなかったようだ。

 自分の気持ちを乗せて魔力を出すと、気持ちが伝わる? のだろうか?


 支払いは、給料が入っていたためつい見栄をはって出してしまった、そこからまたなんで給料という話となり近くのファーストフードの店へ入ることになった。

 守秘義務があってあまり詳しくは言えないけど、実は軍人なんだと言ったら簡単に納得された、こっちは知らなかったが、ダンジョンでの無かった事になった事故の後、政府関係者や軍関係者が来て色々と話を関係者に対してしたようだ、やはり下手にしゃべると家族を含め命の危険が考えられるから、一切、部外にしゃべるなと約束させられたようだ。


 やはり、色々なところに影響があり迷惑をかけているようだ、彼女たちは命を救ってもらったのはこっちだし、気にしなくていいよと言ってくれたが恐縮してしまう。

 そんな話をしていてふと見ると、窓の外にお嬢さんな2人がこっちを見ていた・・・最近2人仲がいいな、先日の話を思い出し少し照れる・・・


 店から出てみんなと別れると2人に近づき

「2人そろってどうしたんですか?」

 と聞くと、

「同世代の友人との交流している姿が、まぶしくて近づけなかったの」

 と訳の分からないことを言われた。


「で・・・あの女の子たちはなに?」

 と声をそろえて聞いてきた。

「ああ硬式テニス部の二人で、今試合の成績が伸び悩んでいるようで、今度体の使い方とか教えるようになったんです」

 というと、目の端辺りでスパークしてた、最近はやりなのかな?

「硬式テニスなら、研究所のコート使えばいいじゃない、導人君が居れば使えるわよ」

「でも道中が困りますよね」

「そんなもの連絡くれれば、すぐ迎えにくるわ」

 とまたそろって言ってきた。


「宿泊もできるし、すぐ近所は国定公園でいろんな施設もあるしね、遊園地もあるわよ」

 話が長くなりそうなので、ケーキを買って家に帰って来た。

「お邪魔します」

 と二人が家に入ると、母さんが

「いらっしゃい、あらっ今日は少し落ち着いているわね」

 と不思議なことを言うと

「その節は、お騒がせしました」

 と飛田3尉が返事をする。


 リビングで、なんだかんだと話をしていると、夏休みに軍関係の保養所に行くことが決まっていた、なんで?

 送迎は、あらかじめ言えば宿泊所がバスを出してくれるようだ、最初は小田3尉が軍用の装甲バスを借りてくると言ったが、却下した、そんなものを家の前に横付けされたら大騒ぎになってしまう。


 結局、関係者が家族連れで保養地大集合の計画があっという間に決まってしまった、温泉が付いておりプールやテニスコート、近くに遊園地もあるそうだから楽しめそうだ。

 ただし、達男と話した結果、可哀そうだが加害者A君の参加は見送られた。

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