バウンダリ編 第2章 第17話 研究

 山本は思案をしていた、特殊攻撃M師団それも初期の5人と比較しても彼との差がありすぎる、リポートで何か隠蔽でもと考えたが、能力を与えた後発生する能力差などコントロールできるとは思えない。

 彼との会話の中で出てくる魔法はイメージその力・・・発想力の差であれば若い人間の方が対応をしやすいのかもしない。


 はぁ~、SFかファンタジーでもでも隊員に読ますか・・・


 それと敵の魔法攻撃の対処、これの対応も急務と言える・・・


 実際、部隊が実働し始めることはできたが、色々と問題というものは出て来るものだ、実際今までなかった事に対応するのに、後手になるというのは繰り返してきた歴史通りだが、いざ自分が当事者になると歯がゆいものだな。


 陸軍研究所らしくスタッフを集め研究をするしかないな、幾人か研究者も魔法使いになってもらおう。



 数日後、幾人かの研究者が、各自に割り当てられた個室から這い出して来た、まるでどこかのホラー映画のように・・・女性もいたが、こちらは真っ白に燃え尽きたボクサーのようだった。小声でお嫁にいけないとか、新しい世界がとか各自色々呟いているが、まあいつもの光景だ。


「各自、自己の能力の把握と各自で発生する能力の偏重の原因を特定してもらいたい、仮称オリジンとするが彼にはそういう偏りが見られないため、何か原因があるはずだ、それともう一つ魔素を物理的なものに変換する機器の開発と逆に発動を阻害する装置を、近々の目標として解決してもらいたい」

「機器に関しては、基礎理論さえ確定すれば自然に達成できると考えられる、まずは変換におけるプロセス特定が急務となる」


「まあ、今すぐは無理だろうから2~3日は休養してくれたまえ、以上だ解散」



 3日後、簡単な経過リポートが山本の所に上がって来た、〈各自の魔法取得に関する偏差要因に対する考察 No.1〉というタイトルで、経過をまとめたものだ。


 まず、被験者各位が魔法を使おうと考察した場合、その方法並びに結果に対するイメージが漠然としており、普段の生活においてよく目にする事象に倣う事が判明、子供のころから川のそばに住んでいる者や実験時に洗い物を良く行う者は水に対する適正を発揮、業務において、細菌等培養関係を主に担当していたものは滅菌用クリーンベンチ用 バーナーを使用する為か、火に対する特性が一番に発現され、発現したことによりさらにイメージを強固にすると考えられます、その他被験者でも日常的に庭いじりが好きな者には土属性や植物の制御を取得、この事から被験者における実生活を送る一連の中で行われる行動に起因する、また一番多く目にする現象が得手不得手を誘発する要因と考えられる。と締めくくっていた。


 ふむ、まあ予想通りの答えとなったか、基本的な考察ではそうとしか考えられないと予想はされていた。やはりラノベの読書会が必要なようだ。


 魔素変換システムについては、糸口さえも見つけることができないと、リポートの最後に追記されていた。

 今現在は、魔方陣や黒魔術について調べているようだ。


 まあ、すぐに結果の出るものではないな、昔から基礎理論そのものの構築には時間がかかるものだが、それを踏まえた上で何とかしたいものだ、社会的安全保障についての突っ込みが、すぐに出てきそうだと山本は考えている。

 何に対しても、新しいものに対してはアレルギーが出る、カウンターとなる抑制装置は必須だろう・・・


 そうでなければ、魔女狩りの再燃となりそうだ、もしかすると深見くんのような本物もいたのかもしれない、迫害せずに研究がなされていたら世の中はもっと違っていたのかもしれないな・・・


 どこかに、ホグ〇ーツのような魔法学校は無いものか・・・


 学校と言えば・・・そういえば、もう少しで学生は夏休みに入るのかな? う~ん、おお、7月21日からか・・・いいなあ、何もかも懐かしい・・・ああ、いかんついノスタルジーに浸ってしまった。

 夏休みに入ったら宿題として、魔素の変換について深見くんにお願いをしてみるか、別に夏休みが羨ましい訳ではないが・・・


 中学校の夏休みの宿題で〈魔素の変換理論の構築〉か、自分が先生から宿題はこれだと言われたらふざけるなと言う所だが、彼なら簡単に返してきそうな気がするのは気のせいだろうか・・・


 ・・・夏休みか・・・いいなあ~

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