バウンダリ編 第2章 第04話 転移
30分ほど休憩した後、もう少しだから50階まで行こうとなり出発をした、甘めのおやつを食べて2人も元気になったようだ。
後ろを気にしつつ、タイミングを調整する、この辺りのモンスターは複数で徘徊をしており面倒だが体長が5mほどの鬼なので倒してから結晶が落下してくるのでタイミングが意外と合わせやすい。
ただ、気を付けないと魔法を使ってくるため、無効化するのが面倒だ。
そういえば、ダンジョン内では魔素の流れが階層によって方向が変わる、宇宙単位で一定の方から流れていると考えた場合、ダンジョンの階層は空間がおかしいと考えられる。
行方不明の隊員も、どこかに転移させられたという仮説は正しいのかもしれない。
いろいろ考えていると、また2人が遅れてきた気を付けよう。
そんなことを考えながら進んでいると、周りに隊員が増えてきた、スピードを落とし目の前に現れた集団に近づいていく。
怪訝そうな顔をした隊員たちだったが、後ろに追いついてきた2人を見て笑顔を返す、おお2人とも人気があるんだな。
新たに現れた3尉の階級章を付けた、どう見ても若造に対し怪訝そうな視線を向けていた彼らだが、小田・飛田の両3尉から魔法の先生だと紹介され余計に困惑していた。
「深見 導人3尉だ、現在の状況はどうなっている?」
「報告します、部隊は現状待機中扉は開いたまま変化はありません、以上」
「どうします?ちょっと休憩して突っ込みますか?」
「ある程度の物資は必要だろう、私たちの部隊から各5名くらいはつけた方が良いんじゃないか?」
「じゃあ、準備ができ次第出発ということで、僕は仮眠します」
「お姉さんも一緒に寝ようかなぁ?」
「飛田3尉案件になります、それに準備もしてください」
「えぇー、じゃあ深見君お休み~ゆっくり休んでねぇ」
周りから複数の舌打ちが聞こえた・・・が気のせいだろう・・・
「すいません、どこか仮眠できるスペースはありますか?」
適当に隊員に聞くと、なんだ新人か?あの場所だと言って指さされた所には床にエアマットがひかれた場所が広がっていた、まあいいか・・・隅の方で横になる、体の周辺には最近覚えた魔力による壁を作って防御をし意識を手放した。
6時間後、準備後仮眠を取った小田・飛田の両3尉は導人が行方不明の為探していた、すると隊員仮眠所の一角に人だかりができているのを発見する。
近づいてみると、導人が寝ているのだが周りに見えない壁が張り巡らされており近づけない。
「これは、シールドかしら?」
「そのようです、本人はどう見ても眠っているのですが・・・」
「便利ね、どうやって作るのかしら?」
「取り合えず準備はできたし、起こしたいのだけど、どうしましょ」
「深見3尉起きてください」
と声を掛けながらシールドを叩くと
「ああ、時間ですか・・・」
と言いながら、導人は目を覚ますが、周りを囲まれている状態に唖然とする・・・
「いったいこれは?どういう状態なんですか?」
「その張っているシールドが、珍しいものだから集まった様ね」
「ああこれですか、便利ですよ」と言いながら解除する。
「これは、作成するときに作成者が解除するまで状態を保つように意識して作成します」
「魔法はイメージする力が重要です」
「「「「「おおっ」」」」」
「じゃあまあ、行きましょうか」
扉の前に移動すると、両側に分かれた5人ずつのグループが待っていた
「じゃあ出発よ」
と飛田3尉の掛け声で、扉の隙間へと体を押し込んだ・・・
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