第40話 見たことのない景色

「陽太のバカ……」

確かにそう言ったけど、陽太が私を追いかけて来てくれないことにも腹が立って、赤信号の前で再び呟く。

『幼馴染みに興味・関心なんて持たねぇよ』

陽太の言葉が頭の中でこだまして離れない。徐々に足を進めるスピードが遅くなり、黄色い帽子をかぶった小学生にも抜かされてしまった。

「陽太は私になんか興味ないのかな……」

ぼんやりとアスファルトを眺めながら、ゆっくり歩道を歩いていると、今日まで見れなかった景色がそこにあった。足元には頑張って咲いている青や黄色のかわいい花々や、柔らそうな茎を揺らすクローバー。前を見てる時には、絶対に気づけない風景。下を向いてるのも悪くないなと思えた。

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