概要
此は、誰ぞがための戦いか。
五胡十六国時代、燕国でひとりの将軍が武名を馳せていた。彼の名は、馮安。時の燕帝に重く任ぜられるも、ゆえにこそ国難に大いに翻弄された。その苦悩と、懊悩の果てにかれが見たものは。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!歴史の波に翻弄されながらも、義を貫いた男の物語
私は五胡十六国時代にそれほど詳しくないのですが、この作品は民族間、あるいは民族内の対立・葛藤が生々しい筆致で描かれていて、「当時はこんなやり取りが実際にあったのだろうな」と、うなずきながら読んでいました。
読み進めるごとに主人公・馮安(恥ずかしながら、この小説を読むまで彼の存在を知りませんでした…)の置かれた立場と、彼の心情に引き込まれていきました。タイトルにもある「此は、誰ぞがための戦いか」と、皆に問いかけるシーンは胸を打たれます。
抗いようのない状況に翻弄されながらも、義を貫いた馮安の生き様が素晴らしく、記憶に強く残りました。