2番目の幸運
僕は、お兄ちゃんが居なくなってから笑わなくなった。
お母さんとお父さんは、僕を遊園地や動物園やプールに連れて行ってくれた。
それでも、僕は笑わなかった。
だってお兄ちゃんがいないから、面白くないんだもん。
おもちゃもたくさん買ってくれた。
でも、僕は全然うれしくなかった。
お兄ちゃんと一緒じゃないと、面白くないんだもん。
だから、僕は隣に住んでるお兄ちゃんの同級生のアキラ君にお願いしたんだ。
「僕と一緒に遊ぼう!」って。
でも、「イヤだ。」って言われた。
僕は悲しかった。一緒におもちゃで遊びたかっただけなのに。
僕が悲しくて家で一人で泣いてると、お母さんが慌てて僕の所に来た。
「隣のアキラ君、電車に轢かれて死んじゃったって。」
悲しいな。もう、アキラ君と遊べないんだ。
僕と遊ばないから、死んだのかな。
僕と遊べば良かったのに。
そうすれば、一緒にこの電車のおもちゃで遊べたのに。
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