第55話 マルタ島のクリスマス前
中世の欧州 地中海のマルタ島 修道僧で騎士達の領地であるこの島で
クリスマスのミサの準備が進んでいた
「間もなくクリスマスか」「今年も華やかで荘厳でしょうね」
島に住む者達がさざめき話している
「ヴァレッタ隊長 とても素敵で美味しそうです」綺麗な少年の姿をした吟遊詩人こと魔物が一言
「故郷 南欧のワインにラベンダーの蜂蜜に菫(すみれ)の砂糖菓子の事か」
「シオン 分けてほしいのか?」「ええ、お優しい心広い騎士修道様ですから」
「シオン 魔物のくせに 修道僧の慈悲にすがるとは」にやりに笑うヴァレッタ隊長
「分けてやったらどうだ 当然だが、私の分も頼むぞジャン・ド・ラ・ヴァレッタ修道騎士殿」
「やれやれ、グランド・マスター、リラダン総長殿 お前 この綺麗な顔をした魔物に甘くないか?」
「シオンは 時々は我らの役に立っているぞ ジャン
それに 何気に隠している他の菓子に食べもの ワインも所望する 何せ クリスマスのアドベントの季節だ」
「隠しているとは?」「イタリアのレモンチロ(レモンの甘い酒)に白ワイン
それから干し肉に ブルーチーズもだ ジャン」ご機嫌な様子のリラダン総長の一言
「案外と抜け目ない」「長年の騎士団の長であるグランド・マスター役職は伊達じゃない」
「ええ、本当に美味しいです」すでにモグモグとシオンは隠していたはずのブルーチーズを食べている
「こらシオン」「私の分も残さぬかシオン」
「今度 マルタ島に連れてきた山羊のチーズもそろそろ出来上がりですよね 楽しみです」
ちゃっかりものの魔物のシオンは それは幸せそうに食している。
※本編 代価はマルタの鷹一羽 病院騎士団
13日前後 いて座新月
アドベント・・クリスマスの為の小話集 のの.まゆたん@病持ち返信遅めXも✿感謝 @nono1
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。アドベント・・クリスマスの為の小話集の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
参加中のコンテスト・自主企画
同じコレクションの次の小説
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます