第2話 『ミサイルさん』 その2


 それからというもの、ミサイルさんは、人気者になりました。


 愛想がよくて、話し上手です。


 しかも、謎が多い、タルレジャ王国の王女さまについての、知られざる、秘密の話をしてくれたりもします。


 その中には、ほんとに、しゃべっていいの?


 というような、際どい話もあり、のんびり屋のユッターリ国王を、さすがに、心配させたりもしたのです。


 しかし、観光客たちは、大喜びで、難しい時期にも関わらず、倍増、いや、さらにその、倍!


 くらいになりました。


 ホテルが足りなくなり、タルレジャ王国のホテル業者さんが、落札し、あっという間に、新築しました。


 この業者さんは、ニホン、という場所に本社がある大企業の関連会社です。


 その経営者は、タルレジャ王国の王女さまの、ご兄弟でした。


 なんとなく、話しが出来すぎではありましたが、頑丈かつ、豪華なホテルを、半月もかからず建設してしまう技術は、他社にはなかったのです。

 

 なにしろ、メガトン級熱核弾頭の直撃でも、中身を含めて、びくともしないというのです。


 爆弾が放つ、ほとんどすべてのエネルギーを吸収し、無効にするのだとか。


 なので、か、どうかは判りませんが、先進核保有国からは、注文は、あまりなかったらしいのですが、非核保有国からは、かなりの人気がありました。


 


 

    ・・・・・・・・・・



 今日も、ミサイルさんは、元気いっぱいです。


 『こんにちわあ。いらっしゃいませ。どちらから?』


 『ニホンから。テレビの取材なんです。』


 『わあ、よく、いらっしゃいましたあ。』


 『あの、ミサイルさんは、ご自分の使命はなんだと、思いますか?』


 『僕の、使命は、平和です。』


 『でも、発射されたら、相手にぶつかって、ばくはつするのでしょう?』


 『はい。たぶん。ぼくは、すごく、正確です。誤差は、10センチ以内です。しかも、核弾頭ではないのですが、威力は、核爆弾くんより、強いのですよ。』


 『なんとお。それは、どういう、仕組みですか。』


 『いままで、そこは、ナイショにしてましたが、ニホンからのお客様なら、お話ししましょう。ぼくは、なんと……… 』



 『な、なんと?』



 『ぼくは、物質崩壊爆弾さんを、積んでいます。』




  ・・・・・・・・・・・・・・・・


       

             つづく!


 



 


 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る