第25話挑戦状(2)

 凪が教室の扉を開けようとしたときだった。

 凪に無視されたことが頭にきたマークは、凪に近づき方を強引に掴み、さっきまでの余裕の笑みは何処へやら、今のマークは怒りそのものだった。

 マークは凪の胸ぐらを掴み、怒りをそのまま言葉でぶつける。


 「ふざけるな!人間ごときが僕を無視していいわけがないんだ!」

 「…は?」


 自分が何故怒られているか、マークの話を聞いていない凪にはわからない。

 凪が理解できないまま、マークがうるさい顔で怒鳴り続ける。

 マークの言葉は怒りが先行して、凪には上手く伝わってこない。

 こんなに怒るマークは初めてなのだろう、さっきまでクスクス笑いながら見ていた生徒達が唖然とし、教室内がざわつきだしている。

 そんなことはお構いなしのマーク、凪に怒鳴り続ける。


 「どうやら人間がどれだけ低俗な生き物なのか教えてあげなければいけないみたいだな…君、明日僕と勝負したまえ」


 即座に断ろうとする凪だったが、凪より先にセレーネ口がを開き割り込む。


 「いいでしょう」


 マークの挑戦状を受けるセレーネ。

 極力面倒なことはしたくない凪はセレーネだけに聞こえるように耳打ちをする。


 「ねぇ…俺、面倒なことしたくないんだけど?」

 「黙りなさい。今は私のペットなんだから従いなさい。それに…多分大丈夫よ」


 何が大丈夫なのか凪にはわからなかったが、セレーネが嘘をついているようにも見えなかった。

 自分が何か言っても状況が悪化するかもしれないと思う凪、ここはセレーネの言う通りにする。

 納得した凪を見て、セレーネが挑戦の内容について話し出す。


 「挑戦内容はこちらが決めてもいいかしら?」

 「どうぞお好きにしたまえ」

 「では、明日までに用意しておくわ。それでは、今日は解散にしましょう」

 「いいだろう。それじゃあ、明日の君の負けた姿を見れることを楽しみにしているよ」

 「……」


 そう凪に言い残し、マークは教室を後にした。


 「私達も帰るわよ」


 マークが教室から出て少し時間が経ったのを確認した2人は帰路につく。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る