第120話 11月5日 土曜日7
唐突に胡乃葉のご機嫌が悪くなった。いやいやなんで?なのだが――そのあとのことを言うと――謎だった。
「先輩。次はあっちです」
「そのあとは向こうに行きましょう」
「……」
胡乃葉のご機嫌が悪くなってから少し。俺たち普通に模擬店などを回っていた。
いや、今何が起こっているのか誰か説明してくれなのだが……。
とりあえず一緒に回る?というので胡乃葉は良いのか。少し怒ったあと?というのか『――と、とりあえず回ります』と、行ってから胡乃葉が歩き出して――今に至る。
普通に回って、普通にお店とか見て、ちょっと展示も見て、お腹がすいたら屋台のもの2人で食べてとそんな時間を過ごしていた。先ほどのお怒り――どこに?でも完全に胡乃葉が機嫌を直してくれたわけではない。よく見ていると――ちょっと口が尖がる場面はあった。
「――で、胡乃葉なんで不機嫌?」
「不機嫌じゃないです!」
ほら。
「いやいや」
「――良いじゃないですかー」
「よくない気がするんだが――ご機嫌斜めでなんか回っていても胡乃葉嫌じゃないか?」
「いいんです!」
「謎」
「――い、良いんです。私が良い言っているんですから――気にしないでください。さっきのは――妄想です」
「……さらに謎」
全くわからん。胡乃葉が――変なことを言っているのはわかるが……って、妄想?
「――あっ。お笑いライブちょっと覗いてきますか?」
すると胡乃葉看板が見えたのだろう。また歩き出したが――。
「あれ?それって――」
確か整理券を事前に持ってないと――だったのでは?と俺が言う前に胡乃葉が歩き出だしてしまったので、俺は慌てて胡乃葉を追いかけた。
「なんだー」
「だから言ったのに胡乃葉が先に行くから」
そして入口近くで追いつくと――胡乃葉が残念そうにしていた。
「まあ仕方ないですね。先輩が去年来ていなかったのが悪いです」
「いきなり俺の責任にされたんだが」
やっぱり胡乃葉不機嫌だよな?理由がはっきりしないのだが……。
「いいんです」
「マジで胡乃葉――機嫌なおそうよ?ってか理由を――」
「――だから。うーん。素直になれない……」
するとぶつぶつ言う胡乃葉。って、このまま俺たちがこの場で話していると人も増えてきたし邪魔だな。
「胡乃葉」
「――なんですか?」
「ご機嫌斜めの所悪いが――」
「だから悪くないんです」
「とりあえずグラウンドの方行かないか?ここ今から見たいで人が多くなってきたから」
人混みにのまれてもなのでね。胡乃葉を見失いそうだし。なので俺は胡乃葉に声をかけた。
「あー。そうですね。行きましょう」
すると、なんとも言えぬ感じだったが。胡乃葉は言うことを聞いてくれた。
ってか、このままあの場所に居ると明らかに邪魔になるので俺は胡乃葉を連れてグラウンド。食べ物などが多く出ている方に向かった。そっちの方がまだ人はマシな感じだったのでね。
ちなみに人が少ないと言っても先ほどのホールだったか。お笑いライブの会場前よりかはマシってだけでこっちはこっちでそこそこ人はいるんだがね。でも――まだスペースがあるだけマシだろう。
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