第98話 10月30日 夜 日曜日19

 朝日駅から胡乃葉の家へと向かっている俺達。少し胡乃葉がヒートアップ中なので、ところどころ俺がストップをかけつつ歩いているところだ。


「すみません。って、さらに急激に成長したんです!ここ最近も!」


 すぐに沸騰するよ。マジでお近くの方騒いですみません。


「ちょっと?胡乃葉さん?お静かに」

「あっ、すみません。って――ホント大きくなったんです。姫子ちゃんもサイズ大きくなったとか――言ってましたし」


 ホント周りの方、度々騒ぐ方がいましてすみません。迷惑になっていたらごめんなさいというか。胡乃葉の愚痴?が止まらなくなっている様子だ。

 って――成長した?それってどういうというか。普通に考えて――。


「……窮屈だったのが。解放された?」


 それしか浮かばなかった俺。気が付いたら普通につぶやいていたので――胡乃葉がジーっと見てきた。


「——先輩がエッチなこと考えてます。ちょっと危ないです。ってか、想像禁止したのにー」


 つぶやいたら怒られた。って、胡乃葉がこの話をするから続いているのだが……。


「だからこの話をしっかり話しているのは胡乃葉だから」

「始めたのは先輩です」

「——あっ」


 あっ、そうだ。ちょっと気になる――で、聞いちゃったのは俺か。って、それからずっと話しているのは――って、やめておこう。俺が始めた。そういうことにしておこう。下手に何か言う場面ではないな。


「ってか。めっちゃやらかいんですよ」

「何を突然言い出すんだか」


 言わなくてもこれだし。下手な事言ったら――通報ではないが。何を話しているんだお前たちになりそうだからな。にしても胡乃葉のイメージも何と言うか。面白い奴になりそうだわ。


 ちなみに今俺が言えることを脳内で言っておくと、『胡乃葉が単なる変態説』だ。


「あっ、ちなみに」

「ちなみに?なんだ騒ぐなよ?」

「騒ぎませんよ――って、今日の先輩の家訪問も実は理由がありまして」

「理由?」


 急に話が変わった――と、思って俺が返事をすると。


「金曜日はドーナツしか食べない先輩。そして特に何もしてないとか言っていたので――部屋に筋トレグッズあったら、文句言う予定でした」


 別の目的持ってやってきていたか。って、ここで言っておくが。俺マジで金曜日はドーナツ。そして特に運動してないというか。激しい事はしてないぞ?


「そんな確認もあったのか、って、ロフトを必死に見ていたというより――あさっていた?いや、確認だった?」

「もちろんロフトも本当に気になっていましたよ?でも――筋トレグッズあるかな……と。あったらビシビシ言って――」

「探してやがったか」


 って、この流れ。嘘ついたー。とか何かそんな流れで後日奢れまで予想できた俺だった。


「ってか。先輩はホント何も運動してないんですか?」

「ないな」

「怪しい」


 これと言ってない。これ事実。2回目な。って、東山さんの話から急に変わったのはいい事だが――なんか俺が追及されそうな感じなので。あっ、そうだ。ちょっと気になっていたが。胡乃葉の家どれだよ。でいいか。そこそこ歩いているからな。


「怪しい言われてもな。って、胡乃葉。胡乃葉の家どこだ?」


 俺が周りを見つつ言うと、胡乃葉も周りを見て――足を止めた。あれ?何で?と俺が思っていると。


「えっ――?あっ。通過してます」


 ヒートアップ後輩。自分の家通過だった。マジかよ。

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