第90話 10月30日 夜 日曜日11

 東山家。娘を大変かわいがっているということを知った俺と胡乃葉。あれからの事を言うと――まだ東山さん話している。というか、勝手に話し続けている。話しだしたらいろいろ過去の事をぶちまけたくなったのか。聞いてほしくなったのか。俺と胡乃葉は頷くだけ――あとたまにちょっと返事を。という状況が数十分続いている。

 とにかく、東山家娘にめっちゃ食べさせます。っていうことは十二分にわかった。


「あれはおかしいんです。太った――って言っても細い言われるし」

「胡乃葉。東山さん止まらんぞ?」


 そして先ほどから東山さん語っているからか。俺と胡乃葉を見ていないのか。少し前に胡乃葉が俺の隣に移動してきても気が付かない状態だ。って、ホント突然何かが外れたかのように話している。昨日見た遠慮?オロオロ?とかいうのは全くなく。普通に。ずっと話している。


「止めれないですよ。ノンストップですもん」

「こんなに話す子だったんだな。ちょっとびっくりというか。昨日のイメージが俺は残っていて――うん」

「まあ話すのは、話しますよ?大学では結構おしゃべりの方ですから」

「そうだったのか」

「はい。まあ一緒に話しているとあっという間に時間が過ぎますが」

「つまり胡乃葉も話しだすと延々と――か」

「——先輩を放置しては話しませんよ?」

「それは特に問題ないが――にしてもこれどうするかだな」

「えっと――どうしましょうか?」


 東山さんの話を聞きつつも、コソコソ話す俺と胡乃葉。すると胡乃葉が『あっ』という表情をした。どうやら何か思いついたのか。すぐに東山さんの隣に戻っていった。どうするのだろうか?と、俺がちょっと飲み物を再度飲みつつ見ていると――。


「で、今やっとここまで落ちて――まあ大丈夫というか。こうやって話せるように――」

「なのに胸はあると。ホント姫子ちゃん私も分けて。その大きいの」


 ちょっど東山さんの話が切れそうに。というタイミングですかさず胡乃葉が口を開いた――って、そう止めるか。いや、実際東山さん胡乃葉の方見たから――成功といえば成功か。でもね――危うく俺は飲み物吹き出しそうになったというか。ホントそう止めるかだったな。


「——こ、胡乃葉」


 ちなみに俺。飲み込んだ。偉い。


「ちょ……胡乃葉ちゃん。もう。いきなり何?」

「——あっ。ごめん。ちょっと――この止め方はだったかな?でも――ホント大きい」


 あっ。ダメだ。今度は胡乃葉が東山さんの胸しか見いてない。

 すると、今度は東山さんハッと何か気が付いたのか。少し申し訳なさそうな表情になった。


「す、すみません。ちょっと――崩壊したみたいに……話しちゃいました」

 

 どうやらノンストップトークに気が付いたらしい。って、。胡乃葉。見すぎだから。


「いや、問題ない問題ない。にしても――いろいろな家庭があるな」

「あはは……ちなみに、ちょっと言うと、飲み会とか食べないくせに参加しているのは」

「家に居る時間をなるべく短く。あと夕食を外で――ってことか」

「です」


 一応話はちゃんと聞いていたからな。理解した。ってか――やっと東山さんの語る止まったのだった。

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